異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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リポート

地球温暖化対策の実像/ロンドンからの報告

「神話」か? 「真実」か?[後編]

元英財務相の痛烈な政権批判

2008年7月7日(月)公開
地球は温暖化しつつあるか?

 2007年4月18日、ブラッセルの欧州議会ビルで一つのセッションが開催された。「気候変動:適切な対応を評価する」と題されたこの会議は、英国選出の欧州議会議員ロジャー・ヘルマー氏が議長となり、基調演説をナイジェル・ローソン卿(サッチャー政権下のエネルギー大臣、後に財務大臣)が行い、6人のパネリストが登壇した。しかしながら、いつもの気候変動の会議と異なっていたのはその内容であった。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による評価の妥当性を問うものであったのだ。

 IPCCは2500人以上の科学者によって、地球温暖化に関する最新の知見の評価を行い、2007年4月6日には当時作成中だった第2作業部会の第4次報告書の一部をなす「政策決定者向け要約」が発表されていた。その内容は、「気候変動の影響は、すでに世界中の生態系に及んでおり、今後気温が上がれば、ますます深刻化する。1970年以降のデータを基に評価すると、人類の活動がもたらした温暖化は地球のシステムに明確に影響を与えている」ことを中心のテーマに据え、水、食糧、健康などの影響を懸念する内容となっている。これらの内容の多くは、共通の認識として捉えられ、今後、世界各国がどのような政策をとっていくかという論争の基礎になっていることはご承知のとおりである。  一方、この会議を主催したヘルマー議員は、彼のホームページで明確に主張している。

 問:地球は温暖化しつつあるか?──答:僅かに
 問:温暖化が進み、壊滅的な打撃があるという確かな根拠はあるのか?──答:ない
 問:温暖化は人類による二酸化炭素(CO2)排出がもたらしたものか?──答:多分違う
 問:京都議定書のような政策の提案は意味があるのか?──答:絶対にない

 同氏はその根拠として、大気中のCO2濃度は平均気温と相関があるものの、CO2の水準は気温よりも後に上がっていることを指摘している。気温がCO2濃度を上げているのであり、その逆ではないというのがヘルマー議員の主張であり、気候変動の議論を排す立場を明確にしている。併せて、気候変動への大げさな反応は、今や一つの「産業」ともなり、科学者やロビイスト、ジャーナリストが便益を享受しているとしている。
 

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