異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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省エネルギーを極める-4

光熱費は4割減らせる

最先端「ESCO事業」の可能性

取材・文/芦崎治
2008年3月13日(木)公開
省エネの果実を事業者と顧客が分け合うESCO

 ESCO事業という環境ビジネスをご存知だろうか?

 ESCOは(Energy Service Company)の略で、地球温暖化対策の推進役として期待されている、米国生まれのビジネスだ。

 ビジネスの基本的な仕組みは、こうだ。ESCO事業者が顧客のエネルギーコストや設備を診断。そのうえで、省エネ対策を提案・実施してエネルギーコストを削減する。削減したコストのなかから、ESCO事業者の収益が発生する。

 具体的には、こんなイメージになる。ある企業が年間1億円の光熱費を使っていたとする。ESCO事業者が省エネ技術を使って年間1000万円の光熱費を削減できた場合に、減らした1000万円の光熱費から、例えば500万円がESCO事業者に支払われ、削減分の残り500万円がお客さんのメリットになる。
 

■ESCOで省エネルギーが実現すればコスト削減になる

ESCOの基本的な仕組み

ESCO事業の特徴は、事業者が顧客の省エネ効果を保証し、削減されたエネルギーコストからESCO事業者に報酬が支払われるところにある。省エネに必要な機器の設置や設備の更新など、必要なことはすべて事業者が行うため、顧客の初期投資や投資リスクを抑えることができる(出所:日本ファシリティ・ソリューション)
 

 ESCO事業の特徴は、事業者が省エネ効果を保証して、顧客は省エネ投資のリスクなしに省エネのメリットが得られるところにある。契約の方法は、大きく二つのタイプに分かれ、一つは、民間資金型(シェアード・セイビングス)契約といって、ESCO事業者が省エネ設備に必要な資金調達を行うので、顧客は金融上のリスクを一切負わないタイプ。

 もう一つが、自己資金型(ギャランティード・セイビングス)契約といって、省エネ改修工事にかかる初期投資を顧客が負担するタイプ。ESCO事業者は、顧客に省エネルギー効果を保証して、光熱費の削減を実現する。この場合、初期投資に関する資金調達を顧客が行うので、省エネ設備は自己資産になる。
 

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