異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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東京都が挑む10年後のまちづくり-3

三井住友海上駿河台ビルに学ぶ

首都・東京での森づくり

取材・文/保屋野初子
2008年2月7日(木)公開
100種類以上の植物が都心に緑をつくり出す

 エレベーターを上がり通路の先を出ると、緑濃い庭園が広がる。ゆるやかにくねる遊歩道脇の樹木はすっかり成熟し、ずっと昔からそこにあったかのように繁る。周囲のビル街が目に入らなければ、地上にある古い庭園と錯覚しそうだ。首都機能の中枢を担う東京・千代田区。その一角、神田駿河台にある25階建ての三井住友海上駿河台ビルの3階屋上庭園には、都心のビルとは思えないほど豊かな“自然”が存在する。

三井住友海上駿河台ビルの屋上
三井住友海上駿河台ビルの屋上には緑が生い茂り、家庭菜園なども積極的に行われている。また、クールルーフを採用するなど、環境に配慮した設備が充実している(写真:保屋野初子)

 「屋上緑化」と呼ぶには本格的すぎるこの庭園は、1984年、ビルの竣工時に造園され、24年の歳月を経て都心の自然として根付いている。クス、タブ、ヤマモモ、ヒメユズリハ、イヌマキ、オリーブ、ヒメシャラ、モミジといった高木から、クリスマスローズやフクジュソウなど四季折々に花を咲かせる草花まで、2600m2の庭園に100種類以上の植物が植わる。手入れが行き届いた園内の南端には菜園もあり、1区画8m2の菜園20区画を近隣の人々に無料で貸し出し、思い思いの野菜やハーブ類が育てられているのだ。

 「ビル周辺の環境保全の観点から、バックヤード的な使い方をしていた大会議室の屋上の有効活用を検討し、4年前に家庭菜園として近隣の方々などに開放した。もともと、建設当時の経営者(大正海上火災)が景観を考えて屋上庭園と敷地の緑化を計画。高層ビルは、景観以外にも日照や風など周囲への影響が出るので、最初から地元町内会と話し合いながら進めた。建物構造にも、当時としては先駆的な環境配慮をたくさん盛り込んでいる」

 ビルを管理するMSKビルサービス(東京都中央区)駿河台ビル事業所長の鈴木庸史さんは、こう話す。3階部分から張り出した格好の屋上庭園からビル本体を見ると、ちょうど目の高さまで吹き抜け構造になった「風の道」が空いている。東京湾方向から吹く風を取り入れて反対側の街に抜けるよう配慮されているのだ。

 「このエリアの熱画像を見ると、ビルの周りの緑のお陰で、このビルが周辺のビル群に比較して外気温度が低いことがわかる」と、鈴木所長は話す。
 

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