異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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企業と環境教育-3

子ども向けに知恵競う環境先進企業

「キッズISO」を展開する関電
シャープはNPOと出前授業

取材・文/北原まどか
2007年11月15日(木)公開
「キッズISO」で家庭内のCO2を削減する関西電力

 二酸化炭素(CO2)換算で13億4100万t、基準年の1990年に比べて6.4%の増加――。

 11月5日、環境省が発表した、2006年度の日本の温室効果ガス(GHG)総排出量(速報値)である。基準年と比べて産業部門が5.6%の削減を達成した一方で、業務部門は41.7%増、家庭部門は30.4%増と高止まりしており、抜本的対策は見つかっていない。

 鴨下一郎環境大臣は、「市民レベルの取り組みをどう掘り起こしていくかが、今後の取り組みでは重要になってくる。事業に伴う排出量を抑制するということだけでなく、こうした面でも企業の力に期待したい」と訴える。

 企業の取り組みに熱いまなざしが注がれるのには理由がある。企業の関係者は、社員や取引先、株主などにとどまらない。社員の家族はもちろん、事業活動を通して地域にも深く根ざしている。その力を活用できれば、市民の環境意識を大いに高められるのではないかというわけだ。実際、企業の側の取り組みも、「自社」の枠を超えて、地域住民も含めたステークホルダー全体へと向かい始めている。事業の継続性を考えると、広く理解を得ることが大きな意味をもつからだ。

 「家庭部門のCO2削減を推し進めるには、市民に対する企業の環境コミュニケーションが重要。私たち電力会社は、環境との関わりが深いエネルギー事業者であることを自覚し、お客様や地域の方々にエネルギーを効率的に使ってもらうことを訴えかけ、家庭部門の排出量の低減にも貢献していかなければならない」

 こう話すのは、関西電力環境室環境計画グループの池田彰マネジャーだ。

 関電では1998年度から、社員とその家族を対象にした「10万人のエコファミリー運動」を展開している。そのなかで「冷房は28℃、暖房は20℃に」といった呼びかけや環境家計簿の推奨など、家庭内での省エネルギーを訴えてきた。2005年の夏休み期間中には、運動の一環として、関電グループ社員の子どもたち約600人を対象に、国際芸術技術協力機構による子ども向けの環境教育プログラム「Kids' ISO 14000プログラム」を実施した。

 このプログラムは、子どもの環境意識向上を促すことが狙いで、入門編は、電気やガスなど家庭でのエネルギー消費量や可燃ゴミの排出量のデータをとり、削減策を考えて行動に移すというもの。関電が事後に行ったアンケートでは、9割以上の家庭が「環境意識が高まった」と回答。実際に家庭からのCO2削減にもつながっているという。
 

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