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国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。地球温暖化問題における2013年以降の世界の方向を決める重要な会議であり、大排出国・米中の動向や途上国に対する支援システム構築など、注目すべき点は多かった。今回の交渉結果をどのように読み、今後日本はどの方向に進むべきかを提言する。

特集

日本の技術力-8

市場競争が激化する太陽電池産業

日本は世界トップの座を守れるか

取材・文/岸上祐子
2007年9月27日(木)公開
中国企業などの本格参戦で市場に波乱

 長年にわたり世界のトップを走ってきた日本の太陽光発電ビジネスが揺らいでいる。世界の太陽電池市場が急成長するなか、ドイツ企業や中国企業の猛追を受けてシェアを落とし始めているのだ。累計導入量でも、1997年に米国を抜いて以来8年間守ってきた世界一の座を2005年にドイツに譲るなど、地盤沈下が始まっている。

 地球温暖化問題に対する関心が高まるなか、無尽蔵の太陽エネルギーから得られるクリーンエネルギーとして注目される太陽電池市場は急速に拡大し始めている。世界の太陽電池生産量は2005年には約1727MWに達しており、1996年に245MWにとどまっていた累計導入量も2005年には3700MWと、10年足らずで約15倍に急増した。こうしたなかで力をつけてきているのが、ドイツの太陽電池専業メーカーのQセルズや日本の太陽電池メーカーMSK(東京・新宿区)を買収したことで注目を集めた中国の専業メーカーのサンテックだ。このほかにも新規参入を窺う企業が多く、シェアが大きく変動する可能性が強まっている。

 実際、ここ1、2年で、市場の様子は大きく変わり始めた。2005年の生産量上位5社は、シャープ、Qセルズ、京セラ、三洋電機、三菱電機の順で、2位のQセルズを除くと日本企業が世界市場を圧倒していた。ところが2006年には、2位のQセルズのシェアが9.3%から10.1%へと拡大する一方で、1位のシャープは、それまで、ほぼ4分の1を占めていた世界シェアが17.4%に低下した。Qセルズの生産量は、2007年には前年の253.1MWから370MWへと拡大が予想されている。一方、中国のサンテックは2006年に、世界シェアを6.3%と大きく伸ばし、三洋電機、三菱電機を抜いて4位に浮上した。

 こうした背景には、国策として太陽電池導入を進めようと力を入れ始めたドイツや、エネルギー不足に悩む中国の国情がある。地球温暖化問題の克服に向けて再生可能エネルギーの導入に力を入れるドイツは、2005年に再生可能エネルギー法を改正。従来の電気よりも割高な価格で再生可能エネルギーを買い取る「フィードインタリフ制度」を取り入れている。これに対し日本では、住宅用の補助金制度(1994年からモニター制度を開始)が2005年度に終了、導入に対するインセンティブが低下した。こうしたことも、累計導入量で世界一の座をドイツに明け渡した理由の一つと考えられている。

 一方で、みずほ証券エクイティ調査部シニアアナリストの張谷幸一氏は、「世界的な需要拡大のなか、2004年を境に、太陽光発電ビジネスのやり方が大きく変わったが、日本のメーカーは十分対応できていない」と分析する。それでは、市場環境が大きく変わるなかで、日本企業は太陽光発電ビジネスをどのように展開しようとしているのだろうか。
 

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