異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

ECOマネジメントサイト終了のお知らせ
当サイトは、3月31日をもちまして終了することになりました。ご愛読いただきました皆様に感謝いたします。当サイト連載中の主要コラムにつきましては、4月以降、日経BP社の環境ポータルサイトであるECO JAPANで引き継ぎ公開いたします。
ECO JAPAN
コンテンツ
特集
リポート
インタビュー
コラム
人と自然
フロントランナー
ECOラボ

 
テーマで読み解く環境問題
温暖化国際交渉、COP16の意義
今回のテーマ
温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
関連キーワード

特集

2010年のエコプロダクツ-5

太陽光発電も1人1台の時代?
低炭素型モバイル電源が登場

取材・文/岸上祐子 タイトル写真提供/三洋電機、シャープ
2010年2月4日(木)公開
ポーチサイズの太陽光発電機

 外出先で、携帯電話やノートパソコンのバッテリーが切れそうになり、ひやひやした思いをしたことは誰にでもあるだろう。そこで多くの人が、「電源を気にせず活動したい」と小型モバイル電源の登場を熱望する。携帯可能なサイズでパソコンに充電できるモバイル電源はまだ実用化されていないが、携帯電話程度の機器ならば充電可能なモバイル太陽光発電装置や小型燃料電池などが、2009年夏から相次いで発売された。

 ところで、2009年11月、国立環境研究所が2008年度の日本の温室効果ガス(GHG)排出量をとりまとめ、12億8600万tと発表した(速報値)。結果的には、前年度に比べ全体で6.2%の減少となった。その理由について国環研では、「金融危機による景気後退に伴う各部門のエネルギー需要の減少」と分析している。とはいえ、産業・運輸部門の排出量が減少傾向を示すなか、業務その他・家庭部門における排出量は2007年度までは増加していた。家庭部門では、個人の生活場面での削減努力が求められるが、家電製品などの機器自体にも二酸化炭素(CO2)削減ポテンシャルの高いものが要求される。

 今回、リポートするモバイル電源も、作動時にはCO2を排出しないか、出してもごくわずかなことを売り物にして注目を集めている。

 2009年12月、3日間で18万人強が来場した環境展示会「エコプロダクツ2009」(主催:産業環境管理協会、日本経済新聞社)。ここでも三洋電機のブースでは、多くの来場者が太陽光発電電源「ポータブルソーラーセット」を次々と手に取っており、関心の高さを窺(うかが)い知ることができた。

三洋電機「ツインポータブルソーラーセット」
三洋電機「ツインポータブルソーラーセット」。太陽光パネルで発電された電気は、付属のバッテリーに充電される。災害時やアウトドアでの利用も想定されている(写真提供:三洋電機)

 この「ポータブルソーラーセット」は、2009年8月に発売され、製品構成は太陽光パネルと蓄電用バッテリー、持ち運び用ケースといたってシンプルな内容だ。ソーラーパネルを2枚搭載したツインタイプ(寸法:174mm×26mm×404mm、重量:約420g)と、ちょうど半分のサイズの1枚搭載型の2種類がある。実際にツインタイプを持ってみても、軽くて薄く、ポーチ程度の大きさだ。窓やリュックなどにぶらさげて発電することもできるため、「持ち運びながら発電も可能」と三洋電機国内販売企画課の服部旨生課長は語る。また、価格はツインタイプが1万4000円程度(市場価格)で、太陽光発電パネルは、アモルファスと結晶系シリコンのハイブリッド型で高いエネルギー変換効率を誇る。

 太陽光発電の出力は小さく安定していないため、付属の専用バッテリー(リチウムイオン電池)にいったん蓄電した後、USB出力を介して携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどに充電を行う。ツインタイプでは晴天時の約1時間の発電で、携帯電話で連続通話約40分相当の充電が可能だ。バッテリーをフル充電するには約1.5日。もちろん、充電の途中でも使うことができる。また、使用される太陽光パネルの寿命は10年以上とのことだ。

 携帯性を追求するため電源部には、汎用性も考慮して同社の3種類の「モバイルブースター」(モバイル機器の充電用バッテリー)のなかから必要な携帯性と電池容量を両立したものとして「KBC-L3A」を採用した。このバッテリーは「ポータブルソーラーセット」から取り外し、パソコンなどのUSB端子からも充電することができる。
 

前ページ前ページ
 1   2   3   4   5 
次ページ次ページ
▲このページのトップ | HOME
松本龍・環境大臣 松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW 環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏 環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16)
経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏 経済産業省 大臣官房審議官
有馬純氏(10/08/16)
ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏 ピュー気候変動センター 国際戦略部長
エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25)
経済産業副大臣 増子輝彦氏 経済産業副大臣
増子輝彦氏(10/01/25)
ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長、テッド・ノードハウス会長 ブレークスルー研究所
マイケル・シェレンバーガー所長
テッド・ノードハウス会長(09/12/21)
各コラムニストの掲載記事一覧をご覧いただけます  
伊藤洋一の『BRICsの衝撃』 伊藤洋一の
『BRICsの衝撃』
植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』 植田和弘の
『地球温暖化防止の環境経済学』
沖大幹の『水の惑星の未来』 沖大幹の
『水の惑星の未来』
荻本和彦の『低炭素エネルギーシステムの将来像』 荻本和彦の
『低炭素エネルギーシステムの将来像』
澤昭裕の『不都合な環境政策』 澤昭裕の
『不都合な環境政策』
筒見憲三の『カーボンマネジメント講座』 筒見憲三の
『カーボンマネジメント講座』
寺島実郎の『環境経済の核心』 寺島実郎の
『環境経済の核心』
十市勉の『資源Wars』 十市勉の
『資源Wars』
鳥井弘之の『ニュースの深層』 鳥井弘之の
『ニュースの深層』
中上英俊の『暮らしとエネルギーと温暖化』 中上英俊の
『暮らしとエネルギーと温暖化』
西山孝の『資源クライシスの深層』 西山孝の
『資源クライシスの深層』
野村浩二の『ポスト京都の経済インパクト』 野村浩二の
『ポスト京都の経済インパクト』
増田寛也の『低炭素City』 増田寛也の
『低炭素City』
御園生誠の『キーテクノロジー』 御園生誠の
『キーテクノロジー』
山口光恒の『地球温暖化 日本の戦略』 山口光恒の
『地球温暖化 日本の戦略』
山根一眞の『The環業革命』 山根一眞の
『The環業革命』
山本隆三の『市場が解く? 地球温暖化』 山本隆三の
『市場が解く? 地球温暖化』
   
 
荻本和彦氏のコラム

この記事の目次
2010年のエコプロダクツ-5
太陽光発電も1人1台の時代?
低炭素型モバイル電源が登場

エネルギー消費 家庭部門

エネルギー技術 太陽光発電

CSR対策 温暖化防止費用