異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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2010年のエコプロダクツ-5

太陽光発電も1人1台の時代?
低炭素型モバイル電源が登場

全体的な安全性に配慮
「ディナリオ」の燃料充てんの様子
「ディナリオ」の燃料充てんの様子。引火性の高いメタノールを使用するため、2重3重の安全対策が施されている(写真:岸上祐子)

 「ディナリオ」の開発に当たっては、安全性にも工夫が重ねられた。メタノールは引火性が高いため第4類危険物に指定されており、燃料の充てんには専用カートリッジが用いられ、直販ウェブサイトからしか購入できない。また、注入口には、カートリッジと本体、共に細かい切り込みがあり、それをきちんと合わせて固定することで、本体とカートリッジの間が通じてメタノールが注入できる。さらには、本体にある14mlの内蔵タンクがいっぱいになるとそれ以上は注入できないようになっているなど、2重3重の安全対策が施されている。その結果、発電中でも燃料が充てんでき、また、例えば、カバンの中で横倒しになっても発電は可能だ。

 「ディナリオ」は昨年秋の販売開始時から着実に注文が入り続け、「3000台には届いていないが、初期の目標台数は達成できた」と森部長は語る。

 本体の重さは280g。携帯性をより高めるために、さらなる小型化が求められる。しかし、電極の単位面積当たりの発電量に物理的な限界があるため、パソコンに充電できるような高い出力を得るためには電極を大きくする必要がある。また、燃料タンクの容量も増やさなければならず、大型化は避けられないというのが現状だ。

 小サイズで高出力を実現するためには、「まず、電極の発電効率をどう向上させるかにかかっている。加えて、燃料や熱の制御方法も影響する。現在は燃料の流量によって熱発生を制御しているが、他の放熱制御を加えた高度なシステムにすることなども考えられる」(森部長)。さらに利便性の高い小型燃料電池の開発には、さまざまな技術の積み上げが不可欠ということだ。

 ワンセグ携帯やスマートフォン、ネットブックなど、多種多様なモバイル機器の出現で、場所にとらわれないモバイル電源の必要性はますます高まるに違いない。これまでは、長時間対応バッテリーが対処法の主流となっていたが、さらに1歩進んで、CO2排出量の少ない小型発電機器の開発が今後、加速していくだろう。現に、小型燃料電池の開発では、大手メーカーからベンチャー企業までがしのぎを削り、燃料開発などにも余念がない。また、戸外での活用を前提とした小型太陽光発電機は、蓄電池との組み合わせで、災害時の活用も期待される。さまざまな生活シーンで不可欠な家庭用電源やモバイル電源の低炭素化が、家庭部門のCO2排出量の削減に貢献する日が来るのは近いかもしれない。
 

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この記事の目次
2010年のエコプロダクツ-5
太陽光発電も1人1台の時代?
低炭素型モバイル電源が登場

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CSR対策 温暖化防止費用