異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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2010年のエコプロダクツ-3

家電や住宅、野菜栽培にまで進出
ついに拡大期を迎えたLED市場

取材・文・写真/小島和子
2010年1月21日(木)公開
照明は低コスト・高性能化が加速

 地球温暖化対策に貢献する省エネ家電への買い替えを促すエコポイント制度が、2010年末まで延長されることが決まった。これまで、地上デジタル放送対応テレビ、エアコン、冷蔵庫だった対象商品にLED(発光ダイオード)電球が加わる見込みで、増え続ける民生部門からの二酸化炭素(CO2)排出削減が期待される。

 白熱電球の寿命は1000時間、電球形蛍光灯でも6000時間。それに比べLED電球は、4万時間という圧倒的な長寿命を誇り、高効率で省エネ性も高い。その上、原材料に有害な水銀を含まないなど環境性能に優れたエコプロダクツだ。低炭素社会を照らす次世代照明としての期待を背負い、市場に投入されてきたが、高価格などを理由に一般消費者の買い替えを促すにはなかなか至らなかった。

 しかし2009年の夏、この状況が大きく動いた。パナソニック電工や東芝ライテックなど大手5社の寡占状態が続いていたLED照明市場に、シャープが約4000円という、従来価格の半額程度となるLED電球を携えて新規参入したのだ。いわゆる「シャープショック」である。そして、その後を追うように、他社も次々に低価格帯のLED照明新機種を投入。消費者にとっては、LED照明への買い替えが現実的な選択肢となってきた。

 シャープショックを受け、間髪入れずに価格競争に打って出たのが老舗照明メーカーの東芝ライテック(神奈川県横須賀市)。同社は、量産化に対応できるよう部材を仕様変更するなどして原価を抑え、やはり従来の約半額という低価格帯のラインナップを一気に充実させた。

 その後2009年末、同社は従来から販売していたダウンライト型の主力商品「E-CORE(イー・コア)」シリーズ50機種の価格も大幅な値下げ(最大46%減)を行った。これは、LED電球全体の低価格化による、ダウンライトの割高感を抑えるためだ。

東芝ライテック「一般電球8.7W」
東芝ライテック「一般電球8.7W」は、白熱電球に近い形とサイズで従来の照明器具への適合性を高めている。LEDチップの数や配列を最適化した専用モジュールを搭載したことで、明るさと省エネ性能を両立している(写真提供:東芝ライテック)

 「(シャープの)新規参入には驚いたが、低価格路線に舵(かじ)を切ること自体は計画通り。その時期を前倒ししただけ」。東芝ライテックLED部LED企画部の通島茂夫事業企画担当グループ長は、周到な準備があったと語る。

 同社の売りは、業界トップクラスの発光効率だ。2009年10月に発売を開始した最新のLED電球「一般電球8.7W」は、1枚の基板に集中的にLEDを実装した新開発のLEDモジュールを搭載したことで、コンパクトながらも昼白色相当では従来品比で約1.4倍となる818ルーメン(光源が発する光の出力量の単位)、電球色相当では約1.6倍となる600ルーメンの明るさを実現した。昼白色については、発光効率も1W当たりで93ルーメンを達成している。

 ようやく消費者の手が届く価格帯になってきたLED電球。その当面の課題は、さらなる明るさの追求だ。「2015年度、LED照明事業で1000億円の売り上げを目指す」と宣言しているパナソニック電工は、2010年にも1W当たり100ルーメンの高効率LEDベースライトを発売する予定だ。しかし、1社が抜きん出れば瞬く間に他社が追随するという具合に、この2年でおよそ2倍まで高まった発光効率に対する技術革新の勢いは、もうしばらくの間、止むことはないだろう。
 

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この記事の目次
2010年のエコプロダクツ-3
家電や住宅、野菜栽培にまで進出
ついに拡大期を迎えたLED市場

エネルギー消費 建築物/家庭部門

CO2削減技術 省エネルギー

CSR対策 温暖化防止費用