コンテンツ
特集
リポート
インタビュー
コラム
人と自然
フロントランナー
ECOラボ

 
テーマで読み解く環境問題
COP15、温暖化交渉を読む
今回のテーマ
COP15、温暖化交渉を読む
国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。地球温暖化問題における2013年以降の世界の方向を決める重要な会議であり、大排出国・米中の動向や途上国に対する支援システム構築など、注目すべき点は多かった。今回の交渉結果をどのように読み、今後日本はどの方向に進むべきかを提言する。

特集

モーターショーから次世代車を考える-5

東京モーターショー[2輪車編]
小さなボディーに収まる環境技術

取材・文・写真/増谷茂樹
2009年11月16日(月)公開
電動化でユーザーの拡大狙うホンダ

 従来に比べ規模が縮小された今回の「東京モーターショー2009」では、これまでは別のスペースで行われていた2輪車の展示も、4輪車と同じスペースで行われていた。そして、2輪車の世界でも電動化や燃料電池の導入など、より環境配慮を意識したパワーソースへの移行期を実感させるモデルが多数展示されていた。

 4輪車と2輪車のブースを統合する形の展示を行ったホンダは、伊東孝紳社長が報道機関向け会見において、「ホンダは2輪も4輪も持っている強みを生かして、環境エネルギー技術のトップランナーを目指す」と宣言し、モビリティーが多様化する時代に2輪車を開発していることが強みになるという考えを示した。

ホンダのロングセラーモデルをモチーフにデザインされた「EV-Cub」
ホンダのロングセラーモデルをモチーフにデザインされた「EV-Cub」。電動化により、さらにスリムでなじみやすい車体となっている

 電動モビリティーの可能性を提案する同社の「HELLO!(Honda Electric mobility Loop)」ブースには、4輪車の電気自動車(EV)だけでなく、電動の2輪車やパーソナルモビリティーも合わせて展示されていた。このブースで注目を集めていたうちの1台が「EV-Cub」だ。1958年に登場した同社のロングセラーモデルであり、累計で6000万台以上を販売するという代表的なモデルである「スーパーカブ」を電動化したコンセプトモデルであるこの「EV-Cub」は、前後にインホイールモーター(ホイールに組み込まれた形状のモーター)を搭載。リチウムイオンのバッテリーをフレームの中心部に配置し、「スーパーカブ」で燃料タンクが搭載されるシート下には、専用のヘルメットを収納できる構造としている。

 「EV-Cub」はコンセプトモデルのため、航続距離や出力などのデータは未発表だが、デザインのベースとなった「スーパーカブ」がカタログ燃費でガソリン1リッター当たり110kmもの低燃費を誇るだけに、電動化による二酸化炭素(CO2)削減効果は少ないようにも思える。しかし今回、デザインを手掛けた本田技研 二輪R&Dセンターの渡邉徳丸主任研究員は、「電動化によって、スーパーカブ本来の魅力がより際立つこともある」と語る。「スーパーカブ」は樹脂製のカバーを被せることでエンジンが目立たないようにしている。足をあまり上げなくてもまたぎやすい構造とすることで女性もユーザーに取り込んだモデルである。電動化することで排気ガスも排気音も出さず、股下に位置するエンジンが不要となることで構造的にもさらにまたぎやすくできるため、より女性にも使いやすくなるという。

ホンダが販売するガスパワー発電機「エネポ」から充電を行うイメージで展示される「EVE-neo」
ホンダが販売するガスパワー発電機「エネポ」から充電を行うイメージで展示された「EVE-neo」。近い将来の市販化が期待される

 4輪車に比べると、製造時も走行時もCO2排出量が少なく、渋滞の原因にもなりにくい2輪車が、電動化によって、さらにユーザー層を広げる可能性を感じさせるモデルだ。

 さらに同社では、より市販化が近そうな電動2輪車「EVE-neo(イーブ・ネオ)」も展示した。ビジネスシーンでの活用を目指して耐久性を高めたというボディーは、コンセプトモデルよりも市販車に近いデザイン。伊東社長も、「近い将来の市販化を想定した」と話しており、早い時期の市場投入が期待される1台だ。
 

前ページ前ページ
 1   2   3   4 
次ページ次ページ
▲このページのトップ | HOME
経済産業副大臣 増子輝彦氏 経済産業副大臣
増子輝彦氏(10/01/25) NEW
ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長、テッド・ノードハウス会長 ブレークスルー研究所
マイケル・シェレンバーガー所長
テッド・ノードハウス会長(09/12/21)
WBCSD理事 クリスチャン・コーネバル氏 WBCSD理事
クリスチャン・コーネバル氏(09/07/30)
WBCSD事務総長 ビヨン・スティグソン氏 WBCSD事務総長
ビヨン・スティグソン氏(09/07/16)
芝浦工業大学学長 柘植綾夫氏 芝浦工業大学学長
柘植綾夫氏(09/05/07)
IPCC第3作業部会共同議長 オットマー・エーデンホファー氏 IPCC第3作業部会共同議長
オットマー・エーデンホファー氏(09/04/02)
各コラムニストの掲載記事一覧をご覧いただけます  
伊藤洋一の『BRICsの衝撃』 伊藤洋一の
『BRICsの衝撃』
植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』 植田和弘の
『地球温暖化防止の環境経済学』
沖大幹の『水の惑星の未来』 沖大幹の
『水の惑星の未来』
澤昭裕の『不都合な環境政策』 澤昭裕の
『不都合な環境政策』
筒見憲三の『カーボンマネジメント講座』 筒見憲三の
『カーボンマネジメント講座』
寺島実郎の『環境経済の核心』 寺島実郎の
『環境経済の核心』
十市勉の『資源Wars』 十市勉の
『資源Wars』
鳥井弘之の『ニュースの深層』 鳥井弘之の
『ニュースの深層』
中上英俊の『暮らしとエネルギーと温暖化』 中上英俊の
『暮らしとエネルギーと温暖化』
中川昭一の『ECOインテリジェンス』 中川昭一の
『ECOインテリジェンス』
西山孝の『資源クライシスの深層』 西山孝の
『資源クライシスの深層』
野村浩二の『ポスト京都の経済インパクト』 野村浩二の
『ポスト京都の経済インパクト』
増田寛也の『低炭素City』 増田寛也の
『低炭素City』
御園生誠の『キーテクノロジー』 御園生誠の
『キーテクノロジー』
山口光恒の『地球温暖化 日本の戦略』 山口光恒の
『地球温暖化 日本の戦略』
山根一眞の『The環業革命』 山根一眞の
『The環業革命』
2008東京国際環境会議

この記事の目次
モーターショーから次世代車を考える-5
東京モーターショー[2輪車編]
小さなボディーに収まる環境技術

エネルギー消費 交通・運輸

CO2削減技術 省エネルギー

CSR対策 温暖化防止費用

電気事業連合会