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温暖化国際交渉、COP16の意義
特集
重要性高まる適応策-4
食卓に忍び寄る温暖化の影
果樹や稲作だけでなく漁業にも
農産物だけでなく、海水温の上昇によって魚介類にも異変が起きており、漁業関係者は危機感を抱く。日本の沿岸にすみ着くようになった南方系の魚が漁業資源に被害を与えているのだ。

その一例が亜熱帯性のエイの一種であるナルトビエイ。旺盛な食欲でアサリなどの二枚貝をエサとする害魚だ。1989年に長崎県・五島沖でまき網漁船に捕獲されたのが国内で初めての確認。2000年以降は九州沿岸、瀬戸内海で多く見られるようになり、2007年には愛知県・三河湾まで北上した。その前年にあたる2006年には、大分県でバカガイに約7億円の被害が出るなど各地で食害が報告されている。水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所の高柳和史・業務推進部長は、「海水温が上昇し北上してきた可能性が高い。さし網などで駆除対策しているのだが……」と話す。
ほかにも水産総合研究センターには、「大型クラゲが増えた」「南方系ホンダワラをよく見かける」など、さまざまな「異変」の報告が相次いでいる。沖縄県の県魚であるグルクン(タカサゴ)が長崎県沖で捕獲されたりもしている。日本の近海には黒潮や対馬海流が流れており、それに乗って南方系の魚が沿岸に寄せられることは珍しくないが、それが越冬して定着している可能性がでてきているという。「日本海でブリやサワラの漁獲量が増えているのも表層水温の上昇と関係しているのではないか」と高柳部長。
また、沿岸性の魚類などの「ゆりかご」とも呼ばれる藻場も全国的に消滅が進んでいる。東日本ではウニによる食害が主な原因とされるが、西日本では海藻をエサにする暖海性のアイゴやブダイなどによる食害が指摘されている。通常、冬になって寒くなると、これらの魚の活動も低下、逆に海藻にとっては成長期にあたり藻場が回復するのだが、海水温が十分低下しないためアイゴなどの活動は盛んなままで、海藻を食べ尽くしてしまうという。
さらに高柳部長は、瀬戸内海沿岸の全漁獲量が低下していることを指摘しながらも、「それが海水温の上昇によるものか、環境全体の変化によるものなのかを判断するのは難しい」と慎重な見方を示す。
環境省の『気候変動への賢い対応』報告書で、食料分野の影響と適応策についてまとめた林陽生・筑波大学生命環境科学研究科教授は、「2001年に温暖化による影響の将来予測をしたときに、『こんなことが起きるのか』と思ったことが、その数年後から実際に起きている」と話す。栽培時期を変えることができる水稲は適応策が取りやすいが、果樹への影響はさらに顕在化するのではないかと指摘。稲作についても、「国内では今世紀中ごろまでは、二酸化炭素の濃度上昇によるプラス効果が気温上昇によるマイナスを上回り収量は増加するだろう。しかし、それ以降はマイナス面が多くなり収量も低下するのではないか」とみている。
そのうえで、「長期的なトレンドでみると温暖化の影響があらわれていることは否定できない。不確実性があったとしても、早急に対策に踏み出さなくてはならない」と、積極的な対策の必要性を強調した。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


食卓に忍び寄る温暖化の影
果樹や稲作だけでなく漁業にも
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