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温暖化国際交渉、COP16の意義
特集
環境・エネルギー課題解決のための賢人会議─3
ポスト京都−日本の戦略
今回のハイリゲンダム・サミットの成果を見ますと、まず「環境」「経済」「エネルギー安全保障」の三つを鼎立させようという方向性が出されたことが挙げられています。そして、「ポスト京都体制はグローバルな参加、参加国の事情に応じた多様なアプローチが必要」、「気候系に危険な人為的悪影響を与えない濃度での安定化をコミットする。グローバルな排出増加を止め、その後大幅削減する」ということが出てきました。これは目標となる濃度を決めようということです。そして、「すべての主要排出国の参加を得て排出削減目標を決める」。これについては当然、目標となる濃度を決めてからになります。

たまたま私は、このときに欧州にいたので、現地および米国での報道を注意して見ていました。まず、欧州での日本提案の受け取られ方は、「2050年半減を打ち出すことでEUキャンプに参加」というものです。ウォール・ストリート・ジャーナルには、欧州と日本は同じ立場だと書かれています。日本提案の核であるはずの「ポスト京都議定書の枠組み」については、まったく報道されていません。帰国して驚いたのは、日本が主導して事が運んだような報道がほとんどだったことです。このあたり、いろいろと考えさせられます。欧州の温暖化の専門家に聞いても安倍首相のスピーチ内容が十分に伝わっていません。官邸のホームページを見ても、首相演説だけは英語で載っていますが、付属資料はせっかく英語になっているのに掲載されていない。広報面で、もう少し頑張る必要があると思います。
さて、ここまで地球温暖化の話をしてきましたが、世界が直面する問題は温暖化だけではありません。一つはエネルギーの安定供給。省エネルギーは温暖化防止にもつながりますが、石炭の使用はエネルギーの安定供給にはいいけれども、温暖化防止では問題がある。それからミレニアム開発目標の問題、つまり貧困、飢餓、教育、病気などの問題があります。お金を含めて世界のリソースは有限で、すべての問題を解決するには十分ではありません。温暖化問題だけにすべてを使うことはできない。「あれもこれも」ではなく「あれかこれか」の選択が必要なことも事実です。こうしないと世界の資源の有効利用はできません。こういう文脈で温暖化問題を考える必要があります。
1993年のウォール・ストリート・ジャーナルの記事に、国民の関心が土壌問題に集中したために、必要以上の費用が解決にかけられたということが載っています。実際は、土壌問題のリスクには、それほど大きなコストをかける必要がなかった。同じことを繰り返すのは、資源の無駄遣いです。関心の高いところにたくさん投資するのではなく、リスクの高いところに使うための分析が必要です。環境と経済の両立に向けて、われわれはもっと冷静に考えるべきだと考えています。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


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