異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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ナショナル ジオグラフィック・スペシャル

シリーズ「21世紀の実像」

NATIONAL GEOGRAPHIC 日本語版
NATIONAL GEOGRAPHIC 日本語版

「海の酸性化」の脅威

ナショナル ジオグラフィック日本版 2008年1月号
(表紙写真=ピーター・エシック)
文/ジェニファー・S・ホーランド ナショナルジオグラフィック英語版編集部
2007年12月27日(木)公開
二酸化炭素が生命を支えるプランクトンを追いつめる

 海の食物連鎖を支える小さな生き物たちの生涯は、危険に満ちている。しかも彼らは、今や、人類がもたらす脅威にも直面している。またか、と思われるかもしれないが、地球温暖化の話ではない。

 とはいえ、根本的な原因は同じ、大気中の二酸化炭素濃度の上昇だ。その影響は温暖化だけにとどまらない。より多くの二酸化炭素が海水に溶けこむことで、海水を酸性化させているのだ。

 炭酸カルシウムでできた殻をもつ動物プランクトンなどにとって、これは生命にかかわる一大事だ。海の酸性化が進めば、こうした生物の殻は溶けやすくなり、生きていけなくなってしまう。

 海洋は二酸化炭素の天然の貯蔵庫として機能し、大気中への放出量の4分の1以上が海に溶けこんでいる。だが、この100年あまり、人類が工場や発電所や自動車で化石燃料を大量に消費するようになり、二酸化炭素の排出量が急増した。

 それに伴い、海洋への取りこみ量は1日あたり2500万tも増加し、その影響が現れつつある。表層水の酸性度を示す水素イオンの濃度は、すでに約30%上昇し、今世紀末までには100〜150%の上昇が予測されている。
 

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