異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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インタビュー記事バックナンバー

環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏
「日本の孤立」が大きく報じられたCOP16。しかし、まとまったカンクン合意は日本の主張にも一定の目配りがなされていた。カンクンで政府代表団を指揮した松本龍・環境大臣に現地での交渉の実情と、COP17での国際枠組み合意に向けた方針を尋ねた。
 
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏
2012年以降の温暖化政策に関する議論が進む中、環境省は国内排出量取引制度に関する考えを示した。来年度の導入を目指し、地球温暖化対策税の創設も狙う。今後の温暖化政策の議論の行方について、環境省・地球環境審議官の南川秀樹氏に尋ねた。
 
経済産業省 産業技術環境局 大臣官房審議官(地球環境問題担当) 有馬 純氏
今後の温暖化対策を方向付ける2つの動きに変化が起きている。8月10日、経産省が「二国間クレジット」にかかわる事業性調査の対象案件を発表。将来枠組みの国際交渉に重要な影響を与えそうだ。一方、制度設計が進んでいる国内排出量取引制度についても論点が浮かび上がってきた。
 
ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏
「ポスト京都議定書」の枠組み構築に向けた動きが活発化している。注目されるのが温室効果ガス排出大国である米国の動向だ。クリントン政権で大統領副報道官を務めたピュー気候変動センター国際戦略部長のディリンジャー氏に、オバマ政権の環境政策などについて話を聞いた。
 
経済産業副大臣 増子輝彦氏
2009年7月から市場投入が始まった電気自動車(EV)。エネルギー安全保障やCO2削減に貢献するとともに、環境対策と産業活性化を両立させる次世代製品の1つとして期待が寄せられている。EVなど次世代自動車やエネルギー関連の政策について、経済産業副大臣の増子輝彦氏に話を聞いた。
 
WBCSD理事 クリスチャン・コーネバル氏
低炭素なクリーンエネルギー技術の開発のため、各国政府は巨額の公的資金を投入しなければならない。そのために主要国の協力体制を構築すべきと主張する米国のシンクタンク、ブレークスルー研究所の創立メンバー2人に話を聞いた。
 
WBCSD理事 クリスチャン・コーネバル氏
全エネルギー消費のなかに占める建物での消費の割合は約4割と極めて高い。こうした問題を解決するため、持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)は、建物の省エネルギーを進める「EEBプロジェクト」について報告書を発表した。担当のコーネバル理事に話を聞いた。
 
WBCSD事務総長 ビヨン・スティグソン氏
持続可能な発展のために企業は大いに貢献できる。そのためには意識改革が不可欠だし、公正・公平な競争のための規格づくりも必要だ。持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)のビヨン・スティグソン事務総長に話を聞いた。
 
芝浦工業大学学長 柘植綾夫氏
環境問題の解決には、エネルギーや経済などのさまざまな問題を俯瞰的な視野でとらえ、大きな設計図を描くことが大切だ。それには、イノベーションを創出できる人材が欠かせない。次代を担う人材の育成について、柘植綾夫芝浦工業大学学長に話を聞いた。
 
IPCC第3作業部会共同議長 オットマー・エーデンホファー氏
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、2015年に向け第5次報告書の作成作業がスタートした。中長期の国際的な地球温暖化防止の枠組み作りの基礎資料として、重大な影響を持つ。温室効果ガスの排出抑制と気候変動緩和策の評価を担当するIPCC第3作業部会の共同議長を務めるエーデンホファー氏に話を聞いた。
 
長岡技術科学大学経営情報系教授 李志東氏
経済成長の維持とエネルギー安全保障や環境問題などの課題を一気に解決する方策として、中国はすでに2006年から、環境対策によって景気活性化を図る「グリーン・ニューディール」政策を推進している。そこでは、グリーン自動車関連の技術開発と普及を重視しているという特徴がある。
 
仏ラファージュ社 ヴァンサン・マージ氏
セメント産業はCO2を多く排出するだけに、排出削減の効果は大きい。そのためには、現在持っている技術を向上していくだけでなく革新技術を開発し、それを世界に広めていく。セメントメーカーとして世界最大手の仏ラファージュ社で、気候変動イニシアティブを担当するヴァンサン・マージ副社長は語る。
 
前総務大臣・内閣府特命担当大臣 増田寛也氏
自治体で取り組む環境問題は、住民一人ひとりの行為の積み重ね。福田康夫前首相の施政方針演説を受け、2008年4月にスタートした環境モデル都市構想。「低炭素社会」転換への切り札として期待されたが、政権交代や景気の減速など、荒波を受けている。
 
環境省 大臣官房審議官 鈴木正規氏
斉藤鉄夫環境大臣は3月中旬を期限に、環境対策を軸に経済活性化を推進する「グリーン・ニューディール」政策の日本版として、「緑の経済と社会の変革」の取りまとめを開始すると公表した。先行する欧米や中国に続き、日本はどんな策を打って出るのか。その背景や施策の基本方針について話を聞いた。
 
石油鉱業連盟会長 棚橋祐治氏
産油国では石油会社の国営化や参入条件の引き上げが進んでいる。2007年に経済産業省が策定した「新・国家エネルギー戦略」では、2030年までに、石油自主開発比率40%の数値目標を掲げた。日本の化石燃料開発の現状と環境への取り組みについて聞いた。
 
地球環境産業技術研究機構(RITE) 茅陽一氏
2009年末の「国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)」に向け、中長期の温室効果ガス削減目標の議論が活発化している。議論の前提となっているのは欧州がリードしてきた「2℃目標」だが、この前提そのものに大きな疑問があるとRITEの茅陽一副理事長は指摘する。
 
横浜市長 中田宏氏
横浜市は2008年、「温室効果ガス(GHG)排出量を2025年度までに30%、2050年までに60%それぞれ削減する」という野心的な脱温暖化行動方針を掲げた。中田宏市長自らが旗を振るこの政策での注目すべきポイントと、今後の課題について聞いた。
 
財団法人日本総合研究所会長 寺島実郎氏
第二次世界大戦後、「エネルギーと食料は外から買えばよい」という国づくりをしてきた結果、日本の食料自給率は40%以下に低下した。今、金融危機の嵐が吹き荒れているが、日本は今後も資源や食料を確保し続けられるのか。財団法人日本総合研究所の寺島実郎会長に、世界経済の現状と展望を聞いた。
 
ジョナサン・ラッシュ WRI所長
GEやデュポンなどの大手企業を束ねたUS CAP(米気候行動パートナーシップ)。利害の対立する異業種が足並みを揃えるのは、気候変動対策で少しでも有利な立場を確保するためだ。大統領選後の米国の動向も含めて、世界資源研究所(WRI)のジョナサン・ラッシュ所長に聞いた。
 
東京大学生産技術研究所教授 沖大幹氏
農産物などの生産に使われる水を、間接的な水の消費としてとらえるバーチャルウォーター(仮想水)に注目が集まっている。食料輸入国の日本は、大量のバーチャルウォーターの輸入国でもある。仮想水研究の第一人者である東京大学の沖大幹教授に、地球温暖化と国内外の水問題について聞いた。
 
京都大学名誉教授 西山孝氏
レアメタルを含めた金属資源価格の高騰や資源の枯渇に対する懸念は、世界の製造業に大きなインパクトを与えている。その一方で、リサイクルの推進や低品位鉱の活用が進めば資源不足は深刻ではないとの考え方もある。京都大学名誉教授・西山孝氏は金属資源問題を経済性の視点で考えるべきと主張する。
 
独立行政法人 製品評価技術基盤機構 理事長 御園生誠氏
「環境評価は、規模が大きくなるほど不確実性が高い。実現困難な対策を追いかけて取り返しのつかない副作用を起こすより、合理的でコストパフォーマンスを考えた取り組みが必要」とした書籍を上梓。温暖化と資源問題について、持続可能な社会実現のための解決方法を聞いた。
 
リソース・フォア・ザ・フューチャー(RFF)シニアフェロー ビリー・パイザー氏
米政権に対してエネルギー・環境問題でさまざまな提言を行っている米国のシンクタンク、リソーシズ・フォー・ザ・フューチャー(RFF)。洞爺湖サミット直前に開かれた「気候変動に関する中長期戦略国際会議」(政府と東京大学が共催)で来日したRFFのシニアフェローであるパイザー氏に米政権の今後を聞いた。
 
衆議院議員 中川昭一氏
「水」「食糧」「エネルギー」「資源」は四位一体。「特命委員会水の安全保障研究会」報告書として、洞爺湖サミットに提言を行った。水分野での国際貢献が日本の安全保障と唱える中川昭一氏に「水の安全保障特命委員会」に続く展開を聞いた。
 
ウイーン工科大学教授 ナボーシャ・ナキセノビッチ氏
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の「温室効果ガス排出シナリオ特別報告」で統括代表執筆者も務めたウイーン工科大学のナキセノビッチ教授。洞爺湖サミット直前に開かれた「気候変動に関する中長期戦略国際会議」(政府と東京大学が共催)で来日した同氏に、温室効果ガス排出削減の方策を聞いた。
 
スタンフォード大学教授 ステファン・シュナイダー氏
スタンフォード大学のシュナイダー教授は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の評価報告書や統合報告書で執筆者を務めてきた気候変動問題の権威。問題の今後について、IPCCの果たすべき役割と今後の対応の方向性を聞いた。
 
東京大学総長 小宮山宏氏
「社会の未来像を描く役割は大学にある」――。東京大学の小宮山宏総長は、この信念の下に、東大を挙げて日本の課題解決に挑む。欧米にモデルを求め続けてきた日本が、真の先進国に脱皮するためのポイントを聞いた。
 
地球環境産業技術研究機構(RITE)副理事長・研究所長 茅陽一氏
2050年の温室効果ガス(GHG)排出量半減には、省エネルギーとエネルギー源の脱炭素化が不可欠。RITEの茅陽一研究所長は、現在導入が進む風力や水力、太陽光など既存の再生可能エネルギー利用や原子力発電に加えて、革新技術の開発が必要と説く。
 
日本製紙連合会会長 鈴木正一郎氏
「CO2削減技術について経営者が情報を交換するだけでも効果はある」と語る、日本製紙連合会の鈴木正一郎会長。日本が中心になってセクトラルアプローチを進めると同時に、森林保全を含めた吸収源対策にも、世界はもっと目を向けるべきだと主張する。
 
電気事業連合会 副会長 森本宜久氏
全世界が一致して地球温暖化問題に立ち向かうための有力な仕組みとして、日本や米国などが重視しているのが「セクトラル・アプローチ」と呼ばれる手法だ。実際の効果が大きく期待されるこの仕組みについて、電気事業連合会の森本宜久副会長に手応えを聞いた。
 
日本経済団体連合会 常務理事 永松惠一氏
日本経済団体連合会は10月、「ポスト京都議定書における地球温暖化防止のための国際枠組みに関する提言」を発表した。京都後に向けた議論が活発になるなか、日本の産業界は地球温暖化問題に、どのような形で貢献しようとしているのか。
 
ジョージア大学教授 ダニエル・ボダンスキー氏
1990年代初めから温室効果ガス削減の有力手法として議論されてきたセクトラル・アプローチが、「ポスト京都」の議論のなかで再び脚光を集めている。セクターごとの取り組みを推進することで、温室効果ガス削減に取り組む国を増やせるからだ。同手法に関する研究の第一人者、ボダンスキー教授に、その効用を聞いた。
 
東京大学大学院教授 坂本雄三氏
日本が京都議定書の削減目標量を達成するうえで大きな足かせとなっているのが、家庭部門からのCO2排出量の削減。なかでも欠かせないのが欧米に比べて見劣りする住宅の断熱性能の向上だ。既存の住宅も含めてどのような対策を採るべきか、建築環境工学の第一人者に聞いた。
 
経済産業大臣 甘利明氏
「ポスト京都」の枠組みづくりに向けた国際交渉が活発化している。米国やEUがそれぞれの動きを強めるなか、来年のサミット議長国である日本の調整力が問われている。次期体制で重要なポイントは何か、甘利明経済産業大臣に、日本の針路を聞いた。
 
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