中小型ターボ冷凍機を拡充 三菱重工が一般空調市場に狙い

中小型ターボ冷凍機を拡充 三菱重工が一般空調市場に狙い
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2008年7月14日(月)公開
取材・文/小林佳代
 

インバーターを搭載、“高効率”の基準となるCOP5.99をクリア

 三菱重工業は、このほど、中小型ターボ冷凍機の新製品「ecoターボETIシリーズ」6機種を発売した。これまで同社は、容量230〜4000 冷凍トン のターボ冷凍機をシリーズ化してきたが、受注が多かったのは700冷凍トンの製品で、半導体製造工場やディスプレーパネルの製造工場などの産業部門や地域冷暖房などに用いられてきた。今回、150〜500冷凍トンの容量をカバーする中小型機シリーズを市場に投入することで、オフィスビル向けをはじめとする、一般空調用途の開拓に力を入れる考えだ。

 業務用や産業用の空調機に関しては、有限責任中間法人の日本エレクトロヒートセンターが経済産業省から補助金の交付を受け、「 高効率空調機導入支援事業補助金 」制度を実施している。同制度は、高効率と認められた機器に対して導入経費を補助するもので、ターボ冷凍機の場合、補助金を受けられる「高効率」の基準となるエネルギー消費効率(COP)は5.99と定められている。三菱重工の製品ラインナップには、これまで500冷凍トン未満の中小型機分野で、この基準を超える製品がなかった。実は、ターボ冷凍機は容量が大きい方が圧縮機の効率が高くなり、結果的にエネルギー効率が高くなる傾向にあるためだ。

 今回、三菱重工が市場に投入した「ecoターボETIシリーズ」では、電力を制御・変換して省エネルギー効果をもたらす「インバーター」を標準装備。定格COPが6.0と、中小型機で5.99を超えるCOPを実現し、補助金を受けられるようにした。同社はこれまでにも、インバーター搭載のターボ冷凍機を販売してきたが、インバーター搭載機は通常機に比べると価格が5割ぐらい高くなるため、ターボ冷凍機全体のなかでインバーター搭載機比率は2〜3割程度にとどまっていた。同シリーズでは、これまでオプション仕様だったインバーターをターボ冷凍機に一体化し、配線工事などのコストを不要にすると同時に、設置スペースも小さくてすむようにした。

 さらに、同シリーズは、米国冷凍空調工業会が採用する期間成績係数(IPLV:Integrated Part Load Value)が10.2と、同社従来製品(230冷凍トンで7.4、400冷凍トンで7.6)に比べて大きく改善している。IPLVは運転時の負荷変動を考慮し、実際の使用状態に近い負荷割合などを考慮したうえで算出する。具体的には100%、75%、50%、25%と負荷の異なる4点のCOPから計算するが、実際の空調などでは100%負荷の状態で運転することは少ないため、「ecoターボETIシリーズ」は50%前後の負荷時に最大の能力を発揮するよう設計された。200冷凍トン、400冷凍トンの製品の部分負荷時最高COPは19.1と、同クラスで最高レベルを達成した。
 

ecoターボETIシリーズ

三菱重工が市場に投入した中小型ターボ冷凍機の新製品「ecoターボETIシリーズ」
 

 
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