異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

山口光恒の『地球温暖化 日本の戦略』

洞爺湖サミットの評価[前編]

浮上した中期の総量目標
ポスト京都に“変質”の兆し

2008年7月28日(月)公開
周回遅れの日本の議論

 7月7日から9日の3日間にわたり、北海道・洞爺湖で開催されたサミット(主要国首脳会議)が終了した。サミットと言っても、初日はG8(主要8カ国)とアフリカ諸国、3日目はG8を含む16カ国による主要経済国会合が行われており、G8のみの会議は2日目の1日だけであったが、ここでは、これらを総合してサミットと呼ぶ。

 今回のサミットでは、3日目の福田康夫首相による議長総括にあるとおり、世界経済(インフレ、金融危機、原油・食料価格高騰など)、環境・気候変動(主として温暖化)、開発・アフリカ(ミレニアム開発目標のうち保健、水、教育を中心として議論)、政治問題(北朝鮮、イラン、中東和平ほか)など、極めて幅広いテーマについて討議された。日本では、サミットの中心議題はもっぱら温暖化問題であるとして、開催前にはこの問題のみに集中した報道がなされ、政府もこれを黙認した形をとっていたが、現実はこれと異なるものであった。

 2005年、英国のグレンイーグルズサミットで議長のブレア首相(当時)が、温暖化とアフリカをサミットの主要テーマと定めて以降、サミットで温暖化問題の存在感が一挙に増大し、昨年のハイリゲンダムサミットで、これが頂点に達した。開催直前まで、産業革命以来の気温上昇を2℃以内に抑制するとの(EUの温暖化対策の)究極目標をサミットで共有することを主張した議長国、ドイツのメルケル首相と、これを拒否するブッシュ大統領との調整がつかず、最終的には、2050年までに世界の排出量を半減させる(基準年の記載なし)ことを「真剣に検討する」ことで合意したことは周知のとおりである。ハイリゲンダムサミットのもう一つの成果は、米国主導の主要経済国会合の創設が合意されたことである。

 こうした流れのなかで、来年末にコペンハーゲンで開催される「国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)」でのポスト京都の枠組み合意に向けた重要なステップとして、洞爺湖サミットが位置づけられたのは自然な流れであった。
 

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