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- 澤昭裕の『不都合な環境政策』
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- 中上英俊の『暮らしとエネルギーと温暖化』
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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』
ジェフリー・サックスが示した
協力原理の国際社会
以上のようなサックスの議論を踏まえると、「競争原理にもとづく世界」を「協力原理にもとづく世界」に転換していかなければならないと思えてくる。事実、本書の最終章のタイトルは「力を合わせて」となっている。
既にサックスの言を紹介したように、「自由放任主義の市場原理や、競争にあけくれる国民国家のなかで、こうした問題がおのずと解決されることはない」というのがサックスのスタンスである。市場原理も競争原理に基づいているので、国家も競争原理に基づくことになると、どうすれば力を合わせることができるのか。もちろんサックスは市場原理を否定しているのではない。むしろ、低炭素技術開発を促進する市場のインセンティブを重視している。市場の力だけでは解決できない問題も少なくないことも忘れてはならない、というのである。グローバル・イシューの多くはそうした問題である。
グローバル・イシューの解決には市場も活用するけれども、やはり新しいガバナンスの形が必要である。サックスは、企業、学術機関、NGO(非政府組織)、専門組織など、すべてはグローバル化によって強制的に、あるいはそれを契機に再編成されつつあるが、国連や政府の刷新も含めて、これらがグローバル・ゴールの達成に向けて力を合わせなければならない、としている。「力を合わせる」こと、ここにグローバル・イシューを解決する鍵があるとサックスは考える。では、人々が力を合わせる基盤はどこにあるのか。
サックスは、同じくノーベル経済学賞受賞者であるアマルティア・センのアイデンティティー論を引用して、多面的なアイデンティティーのおかげで、私たちは世界中の重層的な側面と結び付くことができ、一人ひとりが、グローバルなネットワークをつなぐ要素になれることに着目する。私たちの誰もが、国際社会を構成する一員であり、そうなって初めて、世界のグローバルな課題を理解し、取り組むことができる、と期待する。
これは、協力原理に基づく国際社会を構想しながら、国際社会を構成する一人ひとりが行動する時代の到来、というべきであろう。
植田 和弘 氏 (うえた かずひろ)
京都大学大学院経済学研究科教授
1952年、香川県生まれ。1997年、京都大学大学院経済学研究科教授。2002年、京都大学地球環境大学院教授を兼任。専攻は、環境経済学・財政学。学会賞の受賞歴に、1992年、国際公共経済学会賞受賞。1993年、公益事業学会奨励賞受賞。1997年、廃棄物学会著作賞受賞。2006年、環境科学会学術賞受賞。著書に、『環境と経済を考える』(岩波書店)、『環境経済学への招待』(丸善ライブラリー)ほか多数。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


ジェフリー・サックスが示した
協力原理の国際社会
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