異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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2008年11月4日(火)公開
省エネチューニングは施設の「カイゼン」

 どんなにすばらしい設計をし、どんなにコストをかけて高効率機器を導入し、省エネの「トップランナー建物」を完成させても、その施設の使用・運用が始まってしまえば、その施設は生き物のように日々変動するものである。

 その変動の要因には、実にさまざまなものがあるが、外的な要因と内的な要因の二つに大きくわけられる。

 外的な要因とは、四季折々の気温や湿度、雨や風、雪などであるが、毎年同じ周期を繰り返すようでいて、大きく変化する。つまり、猛暑もあれば冷夏もあるし、暖冬もあれば厳冬もある。また、雨量の多い梅雨もあれば、空梅雨もある。というように、一度たりとも同じ外部環境はない。

 同じように、内部の環境も、使用形態や想定人員の変化、事務所から商業利用へというような用途の変更もある。電算室に変更した場合には、冬季でも冷房が必要になるというような空調仕様の変更、組織改編に伴った間仕切りやレイアウトの変更など、設計当初の使い方からは、大きく変化していくものである。

 これらの外的、内的な環境変化と同時に、建物自体とその設備機器は、まさに人間と同様に日々、年をとっていく。つまり、経年劣化していくのである。

 こうした、さまざまな変化変容に適切に対応していくこと、適切な時期に機器の調整やメンテナンスをしていくことなど、今ある施設の使用側からの要求に対して、施設設備側から対応することを「チューニング」と呼ぶ。「合わせる」という意味の「チューニング」である。

 そして今後、「カーボンマネジメント」が求められるようになると、これまでのチューニングに対して、さらに「省エネルギー」や「省CO2(二酸化炭素)」という視点が追加される。つまり、「省エネチューニング」または「省CO2チューニング」である。

 この「省エネチューニング」という概念は、数年前から議論や検討が始まり、今、少しずつ浸透し始めている。ただし、まだ、この概念がビジネスとして成立しているとは言い難く、個別現場における先進的な事例がやっと出始めたところである(平成18年度省エネルギー優秀事例全国大会・経済産業大臣賞「松下電工ビルのチューニングによる省エネルギー」 ) 。

 現時点では、この「省エネチューニング」の重要性と効果の大きさに気づいている施設オーナーや経営者も、まだまだ希少な状態である。

 今後、「カーボンマネジメント」の重要かつ具体的なツールとして、この「省エネチューニング」の概念と手法を普及させていかなければならない。特に、経営者層には、理解を深めてもらわなければならない。
 

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