異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

鳥井弘之の『ニュースの深層』

工夫凝らす自治体
国を上回る制度の導入も

2007年10月25日(木)公開

今回のニュース

 高知県議会が「2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量を県内の森林吸収量に抑える」と決議(日本経済新聞地方経済面・四国版2007年10月5日)。高知エコデザイン地方議員連盟協議会が中心となり、企業や家族のための行動計画をつくる。マスメディアではあまり取り上げられず全国的に知られていないものが多いが、こうした自治体の温暖化防止への取り組みは各地で行われている。

国の環境基本計画受け、多様な取り組み進める自治体

 温暖化問題に取り組む主体としては、国際機関や国、自治体、企業、家庭や個人などが考えられる。このうち、国際的な取り組みや国の施策、企業の努力などについては、マスメディアでも頻繁に取り上げられる。ところが自治体の話となると、全国紙の地域面やローカル紙などで紹介されることはあっても、全国的に情報が共有されることは少ない。

 しかし、現在の第3次環境基本計画でも、地方公共団体について「環境基本計画に示された方向に沿いながら、地域の自然的社会的条件に応じて、国に準じた施策やその他の独自の環境の保全に関する施策について、環境の保全に関する総合的な計画の策定などにより、これを総合的かつ計画的に進めることが期待されます」という具合に位置付けられている。今回は日本経済新聞の地方経済面を中心に、自治体の取り組みを掘り起こしてみたい。

 自治体の取り組みは極めて多様だが、(1)目標の設定、(2)民間の取り組みなどに対する具体的な支援、(3)企業などに対する義務化や誘導、(4)市民への呼びかけや雰囲気づくり、(5)自治体の活動における二酸化炭素(CO2)排出削減の取り組み、(6)その他――に、分類できそうである。

高知からCO2±0宣言
高知県議会は、2050年までに同県からのCO2排出量を実質ゼロにすると宣言した(「高知からCO2±0宣言」決議文:高知エコデザイン地方議員連盟協議会、 http://www.iam-f.com/ECOG/etc/kochi-co2zero.html

 森林面積が全県の84%を占める高知県では、県議会が、「2050年までに二酸化炭素の排出量を森林吸収量の範囲内に抑える」という決議をした(2007年10月5日 日経・四国版)。さらに高知エコデザイン地方議員連盟協議会が中心になり、企業や家族のための行動計画をつくる。一方、東京の千代田区は、区内のCO2排出量を2020年に1990年比で25%減らすという目標を発表した(2007年7月4日 日経・東京版)。この目標を地球温暖化対策条例としてまとめるが、条例の前文作成を中学生に依頼したという(2007年9月12日朝日新聞朝刊)。ほかにも、環境基本計画の指摘を受け、目標やビジョンをまとめている自治体は多い。
 

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