異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

鳥井弘之の『ニュースの深層』

製造業主体の発展が続く中国
地球温暖化への影響も甚大に

2007年7月26日(木)公開

今回のニュース

 6月21日の日本経済新聞朝刊は、中国が米国のCO2排出量を抜き、世界最大のCO2排出国になったことを報じた。1990年代初頭から経済成長期に入った中国からは、それに比例するようにCO2排出量も増え続けている。世界全体で2050年までに温室効果ガス(GHG)排出量を半減させるためには、中国の今後の姿勢が極めて重要な意味を持つ。

「生産量世界一」が並ぶ、中国経済の躍進

 「オランダの政府系環境機関MNPは19日、中国が2006年に米国を抜いて世界最大の二酸化炭素(CO2)排出国になったとの推計を発表した」(6月21日日本経済新聞朝刊)という報道があった。この記事によると、「中国の排出量は62億tで、米国の58億tを約8%上回った」計算になるという。人口増と経済成長ぶりから、中国が世界最大の排出国になるのは時間の問題と考えられていた。

 今更ではあるが、中国の経済は、深セン(しんせん)、珠海(じゅかい)などの経済特区の建設が始まった1980年ごろから発展し始めたと言えそうである。 1988年になると社会主義市場経済なる概念が登場し、私企業が正式に認められた。その後、一時的な調整期はあったものの、1992年ごろから再び本格的な成長期に入った。

 中国の経済成長の特色は、一貫して第二次産業が主役の座を占めていることであり、製造業の躍進には目を見張らざるを得ない。

 1990年の粗鋼生産量は6535万tであったが、2000年にはほぼ倍増して1億2724万tに。さらに2005年は、3億4940万tまで増加した。自動車の生産台数も1990年が47万4000台、2000年が207万台、2005年が571万台と、15年間で10倍を大きく上回った。携帯電話も大幅増で、2000年に4100万台だったが、2004年には1億8465万台になった。パソコンの生産でも2000年の2467万台から2004年には1億 3139万台に急増した。

 もちろん、中国の粗鋼生産量は世界一である。携帯電話、パソコン、カラーテレビといったエレクトロニクス製品も軒並み世界一の座を獲得している。自動車こそ、米国、日本、ドイツに次いで4番目だが、現在の勢いが続けば、世界一になる日もそう遠くはない。さらに化学分野でも、化学肥料などの生産量は世界一になっている。見れば見るほど、中国の底力は恐るべきものだ。
 

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