異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

鳥井弘之の『ニュースの深層』

バイオガソリンは
地球温暖化防止の救世主か?

2007年5月17日(木)公開

今回のニュース

 4月27日から、首都圏50カ所の給油所でバイオガソリンの販売が始まった。石油連盟は2年間の試験販売を経て、2010年度から本格的に全国展開する予定だ。バイオ燃料は、植物が原料のため、大気中の二酸化炭素(CO2)を増加させない燃料として、温暖化対策で注目を集めている。

注目集めるバイオ燃料。日本でもいよいよバイオガソリン登場

 大型連休前の4月27日、石油元売り各社が首都圏のガソリンスタンドで「バイオガソリン」の販売を始めた。

 バイオガソリンとはガソリンにエチルアルコール(エタノール)を混合した自動車用燃料で、今回発売されたバイオガソリンには3%分のエタノールが含まれている。4月28日付の日本経済新聞によると、石油連盟は2007年度に17万klのバイオガソリンを販売し、2009年度には280万kl、2010年度には 1200万klと拡大する計画だという。

 バイオガソリンのメリットとは何か?

 薪など植物をエネルギー源として使うことをバイオマスの利用という。植物は光合成によって成長したり、実をつけたりする。空気中の二酸化炭素(CO2)と水を、太陽光のエネルギーを使って反応させて炭水化物を作るのが光合成である。光合成に使われるCO2は、元々空気中に存在しているものだから、植物を燃やして発生するCO2が大気中に出ても、元の状態に戻るだけで、大気中のCO2の量が増加するわけではない。だから、バイオマスの利用は温暖化対策の有効な手段と考えられている。

 ここで、バイオマスと自動車の関係について考えてみる。

バイオガソリン
2007年4月27日時点では東京、神奈川、千葉、埼玉の50カ所のみ給油が可能だが、来年度には首都圏100カ所に拡大、2010年度の本格導入を目指す。
 第二次世界大戦直後の日本では木炭自動車が走っていた。とはいえ、車での利用を考えると、固体は扱いにくい。気体か液体に変換する方が便利である。液体化する有力な方法の一つが、発酵させてエタノールにする方法である。言ってみれば穀物などからお酒を造り、それを車の燃料に使用するというわけである。

 バイオガソリンこそ、現在走っている自動車から排出されるCO2を減らす決め手になると期待されている。もし、日本で消費されるガソリン全部が、エタノール3%のバイオガソリンになったら、運輸部門でのCO2発生量の1%に相当する250万t/年の排出を削減できるという。

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