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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
十市勉の『資源Wars』
他国に先駆けて商業化進む米国
可採埋蔵量は在来型の倍以上に
非在来型の天然ガスの占める割合が急激に伸びた背景には、3つの要素がある。
まず、掘削に必要な技術が進歩したことだ。なかでも、水平掘りと水圧破砕の技術革新が大きい。従来、油田もガス田も、埋蔵されているところへ向かって垂直に掘削を行っていた。しかし、水平掘削技術が確立されたことで、都市部の地下からもガスを採取できるようになった。水圧をかけて、動きにくいガスを地上へ噴出させる際にも、遠隔操作が可能になった。
主に開発に携わったのは、メジャーではなく、中堅のエネルギー企業である。これを政府が支援するという追い風もあった。
ここで開発された技術は特に、浅く広く埋蔵されているシェールガスの生産に貢献するため、今後はシェールガスの生産割合が上がることが予想される。
技術の革新、普及には、在来型の天然ガスの価格高騰が影響している。最近は深刻な経済不況でガス価格が低迷しているが、高い時では1MMBtu当たり10ドル以上にまで達した。このため、代替となる非在来型天然ガスへの期待が高まったのだ。
さらに、非在来型天然ガスに対しては、税制優遇措置も取られた。1990〜2000年にかけての実績で、1MMBtuに対して約1ドルの免税効果があったと試算されている。これは原油換算すると1バレル当たり5.8ドルという、相当に大きなインセンティブである。
生産コストもそれほど高くはない。1MMBtu当たり6〜7ドル(安い場合で4〜5ドル)で、不況による影響で低迷する在来型天然ガス価格の3〜4ドル/MMBtuを上回るものの、原油に換算すると1バレル当たり35〜40ドルに相当する。現在の原油価格は1バレル当たり70ドル前後で、天然ガスは現在、非常に安い状態にある。これには、米国内における掘削技術の進歩が影響している。経済危機以降は、あまりにも価格が安くなったため、新規開発にブレーキがかかっているほどだ。
ではその米国にどの程度の可採埋蔵量があるのか。英メジャーBPが2008年末にまとめた統計によると、在来型天然ガスの可採埋蔵量は、238兆立方フィートと見込まれている。一方で、非在来型の可採埋蔵量は、タイトガスが304兆立方フィート、シェールガスが125兆立方フィート、CBMが71兆立方フィートで、合計500兆立方フィートと、在来型の倍以上である。
この数字がますます、米国内での非在来型天然ガスへの期待を高めている。
米国の動向は世界の液化天然ガス(LNG)市場へも大きく影響を及ぼす。というのも、米国のLNG輸入量が激減しているからだ。2007年の1620万tから、2008年には、740万tにまで減っている。これにより、従来は米国へ供給されていたLNGが、安い価格でアジアに流れている。
十市勉 氏 (といち つとむ)
財団法人日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員
1973年東京大学理学系大学院地球物理コース博士過程終了、理学博士。同年日本エネルギー経済研究所に入所。米国のマサチューセッツ工科大学エネルギー研究所客員研究員を経て、日本エネルギー経済研究所第1研究室室長に就任。理事・総合研究部長、常務理事・首席研究員などを経て、2006年に専務理事(最高知識責任者)・首席研究員に就任。
主な著書に『21世紀のエネルギー地政学』(産経新聞出版)、『エネルギーと国の役割─地球温暖化時代の税制を考える』(共著、コロナ社)、『石油─日本の選択』(日本能率協会マネージメントセンター)、『第3次石油ショックは起きるか』(日本経済新聞社)などがある。
内閣府経済財政諮問会議・日本21世紀ビジョン・グローバルWG委員、総合資源エネルギー調査会臨時委員を務めるなど、エネルギー分野での論客として知られる。
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環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


他国に先駆けて商業化進む米国
可採埋蔵量は在来型の倍以上に
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