


「エコカー時代」の到来
コラム
十市勉の『資源Wars』
再生可能エネルギーと日本[前編]
太陽光発電の拡大に不可欠な
国家レベルの普及策
日本は2020年までに、二酸化炭素(CO2)排出量を現状に比べて14%削減できる──。今年6月9日、福田康夫首相は、日本記者クラブで行ったスピーチ「低炭素社会・日本をめざして」で、いわゆる「福田ビジョン」を打ち出した。現状比14%削減に向けた具体策は、省エネの推進と並んで、全発電量に占める「ゼロ・エミッション電源」の比率を50%以上にするというもの。ゼロ・エミッション電源とは、原子力発電や再生可能エネルギーなど、CO2排出量がゼロの発電方法を指す。福田ビジョンでは、特に、太陽光や風力、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーに力を入れていく方針を明らかにした。
福田首相が、なかでも期待を寄せているのが太陽光発電である。2020年には太陽光発電の発電量を現状の10倍に、2030年には40倍に増やす目標を掲げた。福田ビジョンでは具体的な数値を発表していないが、2005年の設備容量である約140万kWを基準に計算すると、10倍なら1400万kW、40倍だと5600万kWで、この数値を目標に、導入量を増やしていくことになる。
福田ビジョンで、太陽光発電の発電量を増やすために提言された施策は二つある。一つは、電気事業者などによる世界最大級規模の「メガソーラー発電」を全国に展開すること。もう一つは、新築持ち家住宅の7割以上に太陽光発電を導入することだ。メガソーラー発電とは、発電量が1000〜1万kW級のもので、家庭用の太陽光発電装置が平均3kW程度の出力であることを考えると、太陽光発電としては相当大規模なものであることがわかる。
実は、CO2排出量を現状比14%削減というのは、今年5月に資源エネルギー庁から発表された「長期エネルギー需給見通し」の「最大導入ケース」で示された削減量とほぼ同じ数値である。最大導入ケースとは、実用段階にある最先端技術を最大限に普及させる場合で、劇的なCO2削減を実現することを前提とした試算だ。水力・地熱発電を含む再生可能エネルギーの導入目標は、全電力比で2005年度の5.9%から2030年度には11.1%に、水力・地熱発電を除いた場合の導入目標は、全電力比で、2005年度の2%から2030年度には6%に高めるとされている。
■2030年に現在の40倍規模をめざす太陽光発電
| 今年6月に発表された「福田ビジョン」のポイント | |
| 日本の中・長期目標 | |
| 長期目標 |
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| 中期目標 |
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| 具体的な政策 | |
| 革新技術の開発 |
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| 既存先進技術の普及:再生可能エネルギー |
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| 既存先進技術の普及:省エネ |
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| 国全体を低炭素化へ動かすしくみ:排出量取引 |
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「福田ビジョン」では、太陽光発電などの再生可能エネルギーを軸に低炭素社会の実現をめざしていく方針を打ち出した
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WBCSD理事 クリスチャン・コーネバル氏(09/07/30) |
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WBCSD事務総長 ビヨン・スティグソン氏(09/07/16) |
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芝浦工業大学学長 柘植綾夫氏(09/05/07) |
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IPCC第3作業部会共同議長 オットマー・エーデンホファー氏(09/04/02) |
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長岡技術科学大学経営情報系教授 李志東氏(09/03/16) |
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仏ラファージュ社副社長 ヴァンサン・マージ氏(09/03/12) |


太陽光発電の拡大に不可欠な
国家レベルの普及策

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