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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
十市勉の『資源Wars』
高まる原子力発電への期待
日本企業が再編の中核に
世界の原子力発電の現状を見ると、2006年末時点で、31カ国で429基が稼働しており、発電容量は約3億9000万kWにのぼる。発電能力全体に占める割合は15%ほどだ。運転中の原発の数は米国が103基、フランスが59基、日本が55基、ロシアが27基の順で多い。一方、建設・計画中(公式発表ベース)のものは日本が13基、中国が10基、韓国とインドが各8基となっている。ただし、これはあくまで公表されている数値にすぎない。中国やインド、韓国では、公表値を上回る可能性が大きく、アジアに原発の大きな潜在需要があることがわかる。また、欧米でも、原子力発電所の新設に向けた動きがかなり出てきている。
■1980年代以降、発電設備容量は伸び悩んだが発電電力量は増加

旧ソ連のチェルノブイリ原発事故などの影響で、1980年代後半以降、原子力発電の設備容量は伸び悩んだ。半面、発電電力量を見ると多少伸びが鈍っているものの着実に増加している(出所:日本エネルギー経済研究所 日本原子力産業協会「世界の原子力発電開発の動向 2006年版」、World Energy Outlook 2006より作成)
こうしたなかで、ここ1、2年、原子炉プラントメーカーの再編が進んでいる。なかでも最大の動きは、2006年2月の東芝による米ウェスチングハウス(WH)の買収である。東芝は、もともと原子炉開発では米ゼネラル・エレクトリック(GE)と組んでいたが、三菱重工業との買収競争に勝ちWHを手中に収めることに成功した。これにより東芝は、世界の原子炉の主流を占める加圧水型原子炉(PWR)と沸騰水型原子炉(BWR)の両炉型での事業展開が可能になった。WHはすでに、中国の三門と陽江で4基の案件を落札したほか、米国でも12基の内定を得ている。
一方、WHと組んでPWR事業を展開してきた三菱重工は、同社の買収がならず、フランスの国策会社で原子力大手のアレバと戦略的提携で合意した。アレバは燃料生産から炉の建設、再処理までを一貫して手掛けており、三菱重工とも、原子炉開発から核燃料サイクルまで幅広い分野で提携した。日本の原子炉プラントメーカー3社のうち、残る日立製作所はGEとの戦略的提携で合意し、日本と米国に合弁会社を設立。原子炉開発や世界市場での事業拡大をめざしている。
世界の原子力産業は現在、東芝-WH、三菱重工‐アレバ、日立-GEの3グループに集約されてきている。再編が進むなかで、東芝をはじめとする日本企業が、いずれも大きな役割を果たしている。この背景には、アジアや米国で、原子力産業が大きな市場として期待できるという読みがあるだろう。今後は、ここにロシアの国営企業アトムプロムが加わり、4大勢力が、急伸する原子力発電市場でしのぎを削ることになりそうだ。
■グローバルな市場に適応できる企業が生き残る

日本企業が大きな役割を果たし、ロシアのアトムプロムも含めて4大勢力への再編が進んでいる。今後の新規建設計画に関しては、日本以外は、非公式な計画についても含んだ推計値(出典:「原子力立国計画」資源エネルギー庁)
十市勉 氏 (といち つとむ)
財団法人日本エネルギー経済研究所 専務理事・首席研究員
1973年東京大学理学系大学院地球物理コース博士過程終了、理学博士。同年日本エネルギー経済研究所に入所。米国のマサチューセッツ工科大学エネルギー研究所客員研究員を経て、日本エネルギー経済研究所第1研究室室長に就任。理事・総合研究部長、常務理事・首席研究員などを経て、2006年に専務理事(最高知識責任者)・首席研究員に就任。
主な著書に『エネルギーと国の役割─地球温暖化時代の税制を考える』(共著、コロナ社)、『石油─日本の選択』(日本能率協会マネージメントセンター)、『第3次石油ショックは起きるか』(日本経済新聞社)などがある。
内閣府経済財政諮問会議・日本21世紀ビジョン・グローバルWG委員、総合資源エネルギー調査会臨時委員を務めるなど、エネルギー分野での論客として知られる。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


高まる原子力発電への期待
日本企業が再編の中核に
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