異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

十市勉の『資源Wars』

切り札「天然ガス」の行方[後編]

“環境付加価値”めぐる綱引き

2007年6月28日(木)公開
ロシア主導で天然ガス価格の見直しが進むことに?

 石炭や石油に比べてクリーンなエネルギー源と評価される天然ガスに対する需要は、EU(欧州連合)各国などを中心に急速に高まっている。中国やインドなどの新興経済諸国でも天然ガス消費が拡大する動きが顕著になり始めており、各国の資源確保に対する動きが急だ。

 一方、供給面を見ると、天然ガス資源も石油と同様に偏在しており、供給国の思惑に左右されやすい資源と言える。米国や北海など先進国でのガス生産がピークを過ぎて減退するなか、現在の価格水準に不満を持つガス輸出国側には資源開発を急ぐ理由がなく、むしろ開発にはブレーキがかかり気味。結果として、需給はタイトになりがちで、かつては低い価格で安定していた市況にも影響が現れやすくなっている。

 今年4月にカタールの首都ドーハで開催された「ガス輸出国フォーラム」の第6回閣僚会議では、日欧などが懸念した「ガス版OPEC」の誕生にこそ至らなかったものの、実は将来の天然ガス価格を大きく左右しそうな重要な合意がなされている。天然ガス価格の見直しに向けて、ガス輸出国同士の意見交換による協力体制を強化しようという動きだ。次回会議に向けて、ロシアを議長国とする、価格問題を検討する作業部会を設置することが決まった。

 ガス輸出国フォーラム内では、アルジェリアやイラン、ベネズエラ、ロシアなどのカルテルの推進派と、穏健派のカタールなどとの間で意見の対立がある。ただし、天然ガス価格が、極端な右肩上がりで価格が高騰してきた石油に比べると低い水準で推移していることに対して、共通の不満を抱えていることも事実だ。

 ここ数年の石油価格高騰の結果、長期契約が主体の天然ガス価格は、石油に比べると、熱量ベースで大幅に安い水準に止まっている。これに対してガス輸出国側は、石油に比べるとクリーンな天然ガスは環境面での付加価値も考え価格面でもっと優遇されるべきだとの主張を強めている。
 

■埋蔵量の乏しい石油、温暖化で問題抱える石炭への依存が今後も続く

一次エネルギー消費増加量の内訳

2004年から2030年にかけてのエネルギー消費増加量の約9割が化石資源。アジアでは石炭が増加量の35%と最大だが、世界全体で見ると天然ガスが存在感を増す。(出所:日本エネルギー経済研究所)
 

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