異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

澤昭裕の『不都合な環境政策』

民主党マニフェスト
3つの決定的欠落

2009年8月17日(月)公開
マニフェスト発表の経緯

 今回は、民主党のマニフェストを評価してみたい。

 現在の状況をもう一度おさらいをしてみよう。今年12月に予定されるコペンハーゲンでの国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)に向けて、地球温暖化対策をめぐる国際交渉は熾烈さを増している。

 去る6月10日、自由民主党の麻生太郎首相は日本の中期目標を発表し、「2020年までに温室効果ガス(GHG)を2005年比15%削減」することを約束した。それに先立ち、政府の中期目標検討委員会が半年以上にわたって、緩和(mitigation)のための政策措置(policies and measures)やGHG削減のために生じる経済的負担を、経済モデルや環境シミュレーションモデルを使いながら、客観的に分析し、本年4月に6つの選択肢を公表した。これまでのGHG削減努力を継続する「2005年比4%減」から、強い規制を含むあらゆる政策手段を導入する「2005年比30%減」までの幅のある選択肢である。

 麻生首相は、数値的にいえば中庸で、政策的には強制的な規制は導入せずに、支援的な政策で最大限の削減を実現するという選択肢(2005年比14%削減)に、「政治決断」として太陽光発電のいっそうの拡大政策をとることによって、さらに1%の上乗せを行って、日本の中期目標としたわけだ。自民党のマニフェストは、当然ながら、この麻生首相が発表した案を踏襲したものとなっている。

 これに対して民主党は、現政権が非現実的だとして棄却した1990年比25%削減(2005年比30%削減)を中期目標とする旨、マニフェストに記載した。(なお、自民党は「2050年半減」、民主党は「2050年60%超減」という長期目標も掲げているが、40年も先の数値目標は、現在の政治家が責任をもてる目標とはいえず、ここでは論評しない)。
 

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