異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

西山孝の『資源クライシスの深層』

中国の輸出規制にいかに対応するか?[後編]

日本の消費量高いレアメタル対象に
鉱山情報集め安定供給の戦略構築を

2010年11月15日(月)公開
世界的なレアアース戦略の失敗

 中国は、国際的にみてルール違反をしている。フェアではない。まず、価格のダンピングを重ねて世界のレアアース鉱山を潰(つぶ)してきた。そして、今回の禁輸である。現在のところ、中国の公式な見解は、鉱山の公害をなくし、国内の生産体制をしっかり整備したいということだが、なぜ突然、一気に4割も輸出規制が必要なのか。

 一方で、このような中国の振る舞いは、日本のみならず、米国やオーストラリアの資源戦略の失敗の結果だとも言える。

 中国の価格ダンピングがあった時に、日本は米国やオーストラリアの鉱山を閉めないように努力すべきだったのである。少々高くても購入を続け、閉山に追い込まれないようにする手だてをわが国が率先して考える必要があったのではないか。なぜなら、最終ハイテク製品に占める素材としてのレアアースの価格は相対的に小さい。かつ日本のレアアース消費量は、中国を除けば、最も多いからである。

 特に日本の消費シェアが世界トップのレアメタルについても、レアアースと状況は同じである。どの国が何をどれだけ必要とし、世界のどこの鉱山に余力があり、どこが閉山しそうかという現状把握とコントロールをすべきである。他の国に任せておいてはいけないという認識で資源戦略を立てる必要がある。

 前編 で紹介したように、米国やオーストラリアの鉱山が操業を続けており、新たな鉱床からレアアースが順調に開山しておれば、中国一国の偏在性は存在せず、大きな問題にはならなかったはずである。ただ、かつて中国の価格のダンピングによって鉱山が潰されたのだから、単純に考えれば、ある程度は価格が上がるだろう。しかし、現在のような大きな上げ幅にはならなかったはずである。

 中国の埋蔵量は全体の30〜40%を占めるが、耐用年数が20年あまりと見積もられている銅や亜鉛などとは違ってレアアースの耐用年数は800年近い。米国やオーストラリア、インドなどの国々が活発に生産を続けても、しばらくは枯渇するようなものではないことは知っておく必要がある。
 

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この記事の目次
中国の輸出規制にいかに対応するか?[後編]
日本の消費量高いレアメタル対象に
鉱山情報集め安定供給の戦略構築を

エネルギー政策 日本/米国/BRICs