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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
御園生誠の『キーテクノロジー』
世界に先駆けた日本のグリーン化学プロセス[後編]
グリーン製品を拡大し
温暖化・資源問題に挑むGSC
「何が本当にグリーンなのか?」、「何が本当に環境に良いのか?」の問いに正しい解答を与えることは、大変難しい。そのことが、危ないエコ広告が氾濫する理由になっている。たとえば、都合の良い条件を使った評価の結果のみを示すとか、定量的なデータなしで効果を吹聴するといった類の広告である。また、局所的には「グリーン」でも、全体としてグリーンではなく、「レッド」や「ブラック」になる製品やプロセスも多いのでこの点についても注意が必要だ。判定が難しいこと、誤った言説が多いことを知ることは、正しい認識の第一歩である。
グリーン・サスティナブル・ケミストリー(GSC)を実現するためには、以上のことを理解したうえで、製造プロセスや製品のライフサイクルアセスメント(LCA)を行い、環境負荷低減や良い意味での快適な生活への貢献を定量的に評価することが不可欠となる。
これまでのグリーンケミストリー(GC)は、有機合成反応の研究が中心で、それも、合成反応のステップだけに注目した例が多いことが懸念される。なぜなら、実際の化学品合成プロセスでは、合成した後の大量の反応液から目的とする生成物を分離・精製するステップが重要で、多くの場合、その段階で合成時以上のエネルギーや溶媒が消費され廃棄物も発生するのである。さらに製品になってからの環境負荷も考えなければならない。つまり、GCやGSCにとって、合成段階だけで局所的に評価するのではなく、全ライフサイクルのアセスメントを行ってから、総合的にその製法や製品の是非を判断することが大事である。
米国のGCは、純粋化学的な視点が強いが、日本ではGSCとして技術面を重視している。そのため、GCとGSCとでは、基本的な考え方は共通だが、グリーン度の判断基準はやや異なっている。
化学の世界最大手である独BASF社では、環境負荷と経済性をともに考慮したエコ効率の評価を行っている。まずは原材料、プロセス、製品を選ぶ際に、環境負荷に関して5つの項目で評価し(上図)、さらに経済性の評価を加えた二次元のプロットを作成して(下図)、そのプロットと現実的な条件を勘案して、どの製法、製品を選択するかの経営判断を行っているという。これはGSCの考え方に近い。
■化学世界最大手の取り組み(エコ効率)

BASF社では、環境負荷について5項目を設定し、図中に示した重み付けを行って環境負荷を単一指標にまとめている(上図)。さらに、その環境負荷に経済性の評価を加えたプロット(下図)を作成して経営判断を行う(出所:BASF社ホームページを基に作成)
下図は、インジゴ(アイ色の染料)のプロセス評価だが、縦軸は環境負荷で上図の5項目を統合したものであり、上に行くほど環境負荷が小さくなる。横軸は経済性(コスト)で、右に行くほど経済性が高い。したがって、両方の条件を考慮したエコ効率は、右上ほど高く、左下ほど低いことになる。
この例では、「電気化学法」が最もエコ効率が高いインジゴ合成法になる。だが実際には、技術開発のレベルを踏まえ、次善の技術である「溶液法」が選択されたという。この例では、最も左下にある、天然の植物からインジゴを抽出する方法が、縦軸、横軸とも数値が高く、最もエコ効率が悪い方法になっていることは興味深い。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


グリーン製品を拡大し
温暖化・資源問題に挑むGSC
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