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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
御園生誠の『キーテクノロジー』
リサイクルの落とし穴
エネルギー収支検証のススメ
食料とエネルギーの関係でいえば、食料輸送による環境負荷低減をめざす目的で、「フードマイレージ」という指標が注目されている。これは、われわれが消費する食料の量に輸送距離を乗じ、t・km(トン・キロメートル)の単位で表す。
日本のように、海外から食料を大量に輸入する国のフードマイレージは大きくなり、フランスのように、食料輸入量の少ない国は小さくなる。2001年の農林水産省のデータでは、日本のフードマイレージの総量は約9000億t・kmで圧倒的に1位である。また、人口1人あたりの量でも、日本が7100t・km、2位の韓国が約6500t・km、3位の英国が約3000t・kmで、総量、人口比の量とも世界一である。
これらの数値から、日本はエネルギーを無駄遣いしているので、なるべく農産物は「地産地消」にすべきとの論があるが、食品に関わるエネルギー削減を考える際、生産時のエネルギー消費は無視できない。季節はずれのトマトやキュウリなど野菜や果物のハウス栽培では、輸送に消費するよりも、はるかに多くの化石エネルギーを消費している。
したがって、日本の主業農家約50万戸(所得のうち農業所得が50%以上)を支えているこれらの農産物に対して「地産地消」をすすめると、かえって化石エネルギーを消費し、二酸化炭素(CO2)の排出量が増大することになる。エネルギーの節約という側面だけからみれば、旬の食べ物を選ぶのがよい。各食品について、生産から店頭に並ぶまでの消費エネルギー総量を表示すれば、消費者がエネルギー節約を考えるうえで参考になるだろう。
最近、日本の食料自給率の議論が盛んだが、カロリーベースでは40%を切ったが、生産額ベースでは70%近くあり、主要国のなかでも上位の自給率である。これは、主業農家を支える野菜・果物は価格が高いがカロリーはそう大きくないためである。食料自給率には、「農業の競争力」と「食料の安全保障」の二つの論点があるが、日本の農業の制度と実態を正しく把握し、国際的な比較をしたうえで、多角的に議論をしないと危ない。たとえば、地域の格差のみならず、膨大な休耕田や放棄農地があること、主業農家約50万戸に対し、それ以外の土地持ち非農家や片手間農家が200万戸以上あることを踏まえる必要がある。
御園生 誠 氏 (みそのう まこと)
独立行政法人 製品評価技術基盤機構 理事長
専門は触媒化学・化学環境学。グリーンケミストリーの立場から合理的な環境問題対策を説く。
1966年、東京大学大学院工学系研究科博士課程単位取得退学。1983年、東京大学工学部合成化学科教授、1999年、工学院大学工学部環境化学工学科教授。日本化学会会長、触媒学会会長、日本学術会議会員などを歴任。2005年より現職。
著書には『持続可能社会へ向けた温暖化と資源問題の現実的解法』(丸善、2008)、『化学環境学』(裳華房、2007)など多数。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


リサイクルの落とし穴
エネルギー収支検証のススメ
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