異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

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地域主権と環境政策

CO2の25%削減目標は可能か?
地方の智恵出しやすくする支援を

2010年3月11日(木)公開
にわか作りの民主党マニフェスト

 昨年9月に、鳩山由紀夫首相が2020年までに温室効果ガス排出量25%削減を打ち出した後、どのようなシナリオをどのような道筋で実現していくのか。

 民主党がマニフェストを作った際、政官に距離を置いた政治主導を目指し、政策の先進国である英国のウエストミンスターモデルを手本にしたといわれている。

 英国では、保守党と労働党の2大政党制となっている。それぞれの政党は、約2年かけて、各界各層から丹念にヒアリングをし、マニフェスト策定の準備をする。調査結果はすべてオープンにされ、党内が割れるくらいの議論をした上でまとめていく。

 2大政党制が根付いているので、政策の幅は大きく振れない事情はあるにせよ、マニフェストに関する党員の支持率は90%以上である。また、議論の過程が国民にオープンになっていて、政権に就いたらマニフェストを実行すると承知しているので、阻止する人は反対に票を投じ、推進する人は賛成に票を投じる。だから、政権を取ってマニフェストを実行する段階になれば、国民へ説明する必要があまりない。

 今回の民主党のマニフェストは、直前にごく一部の人で短期間に作ったと言われている。選挙に勝とういう意識が強く、党内でほとんど議論されないまま公開したと見られる。

 英国では、政権を取った途端に、国民への説明を充分にせずマニフェストを実行することは可能だが、民主党のマニフェストには無理がある。とばしてしまった策定過程分の時間をかけ、国民にきちんと丁寧に説明し、ものによっては修正も必要だろう。そのため、政策の実行がもたつくのも無理はない。

 温暖化対策については、「コンクリートから人へ」という理念と共通するものもあり、民主党はかなり力を入れている。選挙後に総理大臣に就任する前の鳩山首相も、シンポジウムで先進各国が同調することを前提に、「温室効果ガス25%削減の数値目標は必ず達成する」と言っていた。

 ところが、党としての温室効果ガス削減の意思統一ができていなかった。これまでより一段と高い25%削減目標を打ち立てたのだから、その政策を後押しする立場の環境省が各省に働きかけなければならない。また、内閣全体で優先度の高い課題のひとつとして、25%削減を実現する観点で動かなければならないが、何においても機能していない。

 目玉政策として、その後のフォローが矢継ぎ早に出てくるかと思ったら、そうでもないので、25%の削減目標値も民主党の中で十分に検討されず、それほど、きちんと皆に共有されたものではなかったといわざるを得ない。
 

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