異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

国際新経済秩序求めるBRICs
内なる不均衡の是正という課題

2009年7月2日(木)公開
BRICs首脳会議を開催

 BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)はついに「首脳会議」まで開催し、方向としてはそれを定期化するということで合意した。6月中旬の事である。ロシアのエカテリンブルクに主催国ロシアのメドべージェフ大統領、中国の胡錦濤主席、ブラジルのルラ大統領、それにインドのシン首相が集まった。最初に「BRICs」という言葉をつくり出した米国の証券会社の担当者も、それらの国が首脳会議まで開くようになるとは、当時想像もしなかっただろう。

 日本が入っているG8(G7として発足、通称「先進国サミット」)は、第一に石油危機の乗り切り策の話し合いを契機に既に30年以上も首脳会議を続けている。対して今、台頭しつつある国のグループとしてBRICsが首脳会議を開くのは自然だ。今後も継続してやってくれればよい。しかし、G7に長く先進国の一員として参加してきた国としては、新しいグループが何を考え、何をしようとしているのかには興味を持つべきだろう。大きな国の集合・離散はいかなる場合においても、その周囲の国々に影響を与える。

 この4カ国が持つ力は既に凄まじい。今や世界の国内総生産(GDP)の15%、人口の40%、外貨準備の40%はこれらの国に属する。大勢力であり、もっと重要なことは、今は世界のGDPの15%しか占めていないものの、21世紀の半ばにはその経済力において今のG7全体を上回る可能性があると見られていることだ。その地位は確実に増大する。中国は既に世界3位の経済大国だったドイツを規模で抜き去っているし、2位の日本を抜くのも時間の問題である。インドもブラジルも、そしてロシアもまだ伸び盛りの国だ。

 ではそれらの国が集まって何を主張したか。以下に声明文の抜粋がある。「国際金融改革」「貿易、およびそれに関するドーハ交渉」「エネルギー」「国連改悪」の4点に触れている。
 

INTERNATIONAL FINANCIAL REFORM
(国際金融改革 IMFでの権限強化、通貨制度の多様化など)

"We are committed to advance the reform of international financial institutions, so as to reflect changes in the world economy. The emerging and developing economies must have greater voice and representation in international financial institutions, and their heads and senior leadership should be appointed through an open, transparent and merit-based selection process. We also believe there is a strong need for a stable, predictable and more diversified international monetary system."

TRADE AND THE DOHA ROUND OF TRADE TALKS
(貿易・ドーハ貿易交渉 交渉進展と保護貿易主義反対)

"We recognise the important role played by international trade and foreign investments in the world economic recovery ... We urge the international community to keep the multilateral trading system stable, curb trade protectionism, and push for comprehensive and balanced results of the WTO's Doha Development Agenda."

ENERGY
(エネルギー 産油国と消費国の協調進展)

"We stand for strengthening coordination and cooperation among states in the energy field, including amongst producers and consumers of energy and transit states, in an effort to decrease uncertainty and ensure stability and sustainability."

UNITED NATIONS REFORM
(国連改革 インドとブラジルを常任理事国へ)

"We express our strong commitment to multilateral diplomacy with the United Nations playing the central role in dealing with global challenges and threats. In this respect, we reaffirm the need for a comprehensive reform of the U.N. ... We reiterate the importance we attach to the status of India and Brazil in international affairs, and understand and support their aspirations to play a greater role in the United Nations." (Editing by Stephen Nisbet)

 個々の主張はそれほど過激なものではなく、常識に沿ったどちらかと言えば具体論がない抽象論に終始している。まだ最初だし、自分たちの行動の影響を図りかねているし、自分たちだけで新たな秩序をつくる自信もまだないのだろう。
 

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この記事の目次
国際新経済秩序求めるBRICs
内なる不均衡の是正という課題

エネルギー政策 BRICs

国際協力 途上国支援