異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

G20会合に見る
BRICsと世界の今後

先進国も途上国も保護主義反対で一致

 おそらく世界は、そして世界の市場は、こうした難しい構成のなかで、「どうやって世界全体の経済のマネジメント」をしていくのか、という難しい問題に直面している。今回、声明はとりまとまった。この ウェブサイト などを参照していただきたいが、長い割には具体性がない。むろん、サミット準備会合に国内の不良債権処理のスキームをもってこれなかった米国の責任が大きいが、それにしても「7」ではなく、「20」で合意をまとめることの難しさが明らかになった会合だったといえる。

 今回のG20について、世界中の新聞に一番引用された部分は、「are prepared to take whatever action is necessary until growth is restored」(成長が回復するまで必要なあらゆる措置を取る)だ。しかし筆者は「これがないと市場が不安定になるかもしれない」という意図の表現であって、具体的意味はないと考える。「それぞれの国ができることをしている」という現実を、体裁の良い表現にしただけである。

 筆者はむしろ、その次の文章「We commit to fight all forms of protectionism and maintain open trade and investment.」(われわれはあらゆる形の保護主義と戦い、開かれた貿易と投資を維持することを誓約する)の方が重要だと考える。なぜなら、今各国が取りつつあり、また国内から政治的な圧力が高まっている「さまざまな形の保護主義」に、改めて世界のGDPの85%を占めるG20諸国が“反対”を表明し、それと戦うと宣言したからだ。

 この部分の方が将来の世界経済にとっては価値がある。具体的だからだし、現実問題として世界の貿易量は昨年秋から今までのほんの短い間に、25%は縮小したという見方もある。これは危機的な状況だ。投資と貿易の流れを絶やさないことが世界経済の縮小を避けるうえで今一番重要である。

 難航はしたが、中国、インド、ブラジル、そしてロシアの4カ国を含めた世界の主要国が「保護主義反対」で意志統一できたことは評価できる。
 

伊藤洋一 氏伊藤 洋一 氏 (いとう よういち)

1950年長野県生まれ。現在、住信基礎研究所主席研究員。金融市場からマクロ経済、特にデジタル経済を専門とする。筆者HPは http://www.ycaster.com/

幻 冬舎の月刊誌『ゲーテ』、共同通信社、『日経ビジネス』などに書評、エッセイ、評論などを定期寄稿。著書に最新刊として『ITとカースト:インド・成長の 秘密と苦悩』(日本経済新聞出版社)、『カウンターから日本が見える』(新潮新書2006年)。その他『上品で美しい国家』(ビジネス社 2006年)、『スピードの経済』(日本経済新聞社 1997年)、『ビッグバン時代のネット活用術』(東洋経済新報社 1998年)、『グリーンスパンは神様か』(TBSブリタニカ 2001年)。訳書に『グリーンスパンの魔術』(日本経済新聞社 2000年)『欧州の挑戦』(時事通信社 1992年)など。

現 在出演中の番組は、テレビ朝日「やじうまプラス×2」(毎週木曜日朝6時)、関西テレビ「ニュース・アンカー」(毎週火曜日、番組は午後5時から)、テレ ビ東京「ワールド・ビジネス・サテライト」(土曜日、月1回程度)、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ」(毎週金曜日朝7時台)、ラジオNIKKEIの 「Roundup World Now」、「Asia today」、「マーケット・トレンド」など。

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