コンテンツ
特集
リポート
インタビュー
コラム
人と自然
フロントランナー
ECOラボ

 
テーマで読み解く環境問題
COP15、温暖化交渉を読む
今回のテーマ
COP15、温暖化交渉を読む
国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。地球温暖化問題における2013年以降の世界の方向を決める重要な会議であり、大排出国・米中の動向や途上国に対する支援システム構築など、注目すべき点は多かった。今回の交渉結果をどのように読み、今後日本はどの方向に進むべきかを提言する。

コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

中国を襲う干ばつと
人工降雨の危険性

2009年3月5日(木)公開
広域汚染マップを前に取り組め

 前回のコラムでは、中国から飛来する黄砂や粉塵などの大気汚染が、同国と距離が近い福岡などの日本の各地域に大きな影響を与えているという話を書いた。タクシーの窓を拭いても拭いてもすぐ汚くなり、どう考えても光化学スモッグなど起こりそうもない五島列島で光化学スモッグが今年も発生する危険性があると考えれば事態は深刻だ。

 ずっとこの問題は気になっていたのだが、その後問題を考えるうえで非常に有益なサイトがあることを発見した。

 それは環境GISのホームページ で、環境GISとは全国の大気環境、水環境、化学物質の環境汚染の状況を地理情報システム(Geographic Information System: GIS)を用いて提供しようというもの。すでにご存知の方がいるかもしれないが、筆者は初めて気付いたということで紹介させていただく。

 このサイトがおもしろいのは、筆者が前回取り上げた東アジアにおける広域大気汚染に関しても非常にわかりやすいマップを用意している点。

  • 黄砂と大気汚染物質の濃度予測
  • 黄砂
  • 酸性雨
  • 大気汚染物質の年間排出量

 それぞれについて東アジアのマップが示されて、その上に色づけされている。これで見ると、黄砂など各物質の中国と日本をまたいで広がる状況が一目で分かる。例えば このページ を見ていただくと、黄砂と大気汚染物質の濃度予測分布(地上付近)などが一覧でき、

  • 黄砂
  • 硫酸塩エアロゾル
  • 人為起源の微小粒子
  • オゾン

 などの広がり具合が理解できる。私が福岡で持った問題意識を丁寧にホームページ上で展開してくれている印象で、また黄砂に関しては高度を変えたマップまで用意されている。

 前回も書いたが、環境問題や汚染は簡単に国の境を超える。こうした国を超えた地球の地域の地図がどうしても問題の本質を突くうえで重要であり、こうしたマップを目の前に置きながら、日本と中国は地域全体の環境問題に取り組むべきだろう。こうした地図が科学的に作られているのなら、中国も「関係ございません」では済まないはずだし、それが中国国内での環境保護論争に発展する可能性があるからだ。
 

前ページ前ページ
 1   2   3 
次ページ次ページ
▲このページのトップ | HOME
経済産業副大臣 増子輝彦氏 経済産業副大臣
増子輝彦氏(10/01/25) NEW
ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長、テッド・ノードハウス会長 ブレークスルー研究所
マイケル・シェレンバーガー所長
テッド・ノードハウス会長(09/12/21)
WBCSD理事 クリスチャン・コーネバル氏 WBCSD理事
クリスチャン・コーネバル氏(09/07/30)
WBCSD事務総長 ビヨン・スティグソン氏 WBCSD事務総長
ビヨン・スティグソン氏(09/07/16)
芝浦工業大学学長 柘植綾夫氏 芝浦工業大学学長
柘植綾夫氏(09/05/07)
IPCC第3作業部会共同議長 オットマー・エーデンホファー氏 IPCC第3作業部会共同議長
オットマー・エーデンホファー氏(09/04/02)
各コラムニストの掲載記事一覧をご覧いただけます  
伊藤洋一の『BRICsの衝撃』 伊藤洋一の
『BRICsの衝撃』
植田和弘の『地球温暖化防止の環境経済学』 植田和弘の
『地球温暖化防止の環境経済学』
沖大幹の『水の惑星の未来』 沖大幹の
『水の惑星の未来』
澤昭裕の『不都合な環境政策』 澤昭裕の
『不都合な環境政策』
筒見憲三の『カーボンマネジメント講座』 筒見憲三の
『カーボンマネジメント講座』
寺島実郎の『環境経済の核心』 寺島実郎の
『環境経済の核心』
十市勉の『資源Wars』 十市勉の
『資源Wars』
鳥井弘之の『ニュースの深層』 鳥井弘之の
『ニュースの深層』
中上英俊の『暮らしとエネルギーと温暖化』 中上英俊の
『暮らしとエネルギーと温暖化』
中川昭一の『ECOインテリジェンス』 中川昭一の
『ECOインテリジェンス』
西山孝の『資源クライシスの深層』 西山孝の
『資源クライシスの深層』
野村浩二の『ポスト京都の経済インパクト』 野村浩二の
『ポスト京都の経済インパクト』
増田寛也の『低炭素City』 増田寛也の
『低炭素City』
御園生誠の『キーテクノロジー』 御園生誠の
『キーテクノロジー』
山口光恒の『地球温暖化 日本の戦略』 山口光恒の
『地球温暖化 日本の戦略』
山根一眞の『The環業革命』 山根一眞の
『The環業革命』
2008東京国際環境会議

電気事業連合会