異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

インドの悲劇で考えた
「環境」と「平和」

2008年12月4日(木)公開
吹き飛ばされた環境意識

 大規模なテロ事件が起きたインドは、このコーナーでも何回も取り上げているだけに衝撃だった。何よりも事件のビデオや写真を見るたびに、「環境」という意識は、「平和」があってこその概念だと思う。無惨に転がる死体。壁が真っ黒に焦げ、さらに炎を上げる高級ホテル。そして銃撃戦が繰り広げられた街の様子など、事件の発生現場を映像で見ると、テロや戦争のなかにあっては環境意識など吹っ飛んでしまう、と感じた。きっと、アフリカの紛争地帯では荒れ放題の環境が広がっているのだろう。

 今回の事件は、最近数年間で起きていたインドでのテロのパターンとは最初から違っていた。日本時間11月27日の早朝に事件が起き、筆者が事件を聞いたのは同日の朝のテレビ番組出演中だったが、「最近のテロ事件とは違う」という印象を最初から強く持った。

 まず、大人数が堂々と行動していて、しかも小銃やライフルなどの火器を乱射し、明らかに手当たり次第の発砲、殺傷をしている点。その後の検証で、「欧米人を狙った」というのは間違いで、「なるべく長く、なるべく多くの人を殺すテロ行為そのもの」が目的だったとの見方が強まっている。

 その結果、200人近い死者と300人近い負傷者が出た。今までのインドでのテロは、人間が表だって活動するというよりは、爆弾が仕掛けられて、それが爆発し、市民が殺されるというものが多かったし、多くの場合は声明も出ていて、そのかなりの部分は、インド国内のイスラム過激派集団であるインディアン・ムジャヒディン(実体はよくわかっていない)だった。どちらかといえば、覆面をしたテロだった。

 しかし今回は、大規模かつ大胆でメンバーの数も多く、はっきりと見える形で行動している。しかも、用意した武器の中に入っていたかも知れないが、爆弾はあまり使用されずに、もっぱら火器が使用され、自爆もなかったとされる。犯人は一応10人とされているが、あの規模(10カ所を襲った)からして、地元の協力者がいて、犯人が逃亡している可能性も指摘されている。
 

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