異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

「環境」の一文字もない!
金融サミットの悲しい声明

2008年11月20日(木)公開
期待はずれのG20金融サミット

 がっかりした。ワシントンで開かれた金融サミット(G20諸国による初めてのサミット会合)のことだ。凄まじい長さのコミュニケを発表して閉幕したが、そこには「environment」の一言の単語もないのだ。読み進んでも、検索をかけても出てこない。「growth」は10回近くあったのに。「環境」は「成長」より、相当劣位なのだろうか? それでよいのか、と思う。

 
*  *  *
 

 この文章を、オバマ次期大統領を生んだシカゴで書いている。「大統領選挙後の米国がどこに向かうのか」という未来志向の問題意識を持ちながらの10日ほどの取材である。番組は2009年の元旦に、NHKのBS1で午後7時すぎから放送される予定である。

 それにしても、なんとも凄まじいオバマブームであることか。街の大通りに並ぶ街灯の柱には、大きな写真のオバマ次期大統領の顔が列をなしているし、Tシャツを中心とした土産物屋が徹底的にオバマをモチーフにして売り上げを伸ばしていたりする。街歩く人に立ち止まってもらって「オバマをどう思うか」と聞くと、皆、目を輝かせて自分の意見を言ってくれる。まだ、「オバマは嫌いだ」という人に会っていない。シカゴでは。

 そのオバマ次期大統領は、今回のワシントンにおける金融サミットを欠席した。当選する前には、「オブザーバー出席するのではないか」「今回の危機は、次期大統領がすぐに出席しなければならないほど深刻だ」と語られていたのに、出席を見送った。「来年1月20日までは大統領は一人」と、オバマ次期大統領。「大統領は一人」というのはその通りだし、オバマ次期大統領としては、政権の構想、人事、政策が決まらないうちに、サミットにのこのこ出て行って手足を縛られたくないと思ったのだろう。それも当然だ。

 しかし、「環境」を政策の売り物にする次期大統領の欠席によって、世界は次の産業の柱を「環境」にする、非常に貴重なチャンスを失ったと言える。
 

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