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温暖化国際交渉、COP16の意義
コラム
伊藤洋一の『BRICsの衝撃』
都市化1000年の幕開け
そのインパクトに備えよ
国連人口基金のレポートは、非常に興味深い指摘もしている。「工業化段階のどの国といえども、都市化を伴わずに大きな経済発展をとげた例はない」と。その通りである。日本もそうだし、欧州の主要な国もそうだ。都市化、つまり都市への人口の集中が経済発展の原動力になった。まぎれもない事実であるがゆえに、途上国でも、人口が農村から都市へ流れるプロセスは、「不可避であり、しかし同時に、その国にとってプラスである」(報告書)と。国において、「一定程度の都市化なしに経済発展なし」というわけだ。
ベトナムばかりでなく、中国でも、そしてインドでも、農村から都市への膨大な人口の流入が、今でも続いている。報告書が指摘する通り、「国の成長のためには必要だ」と言われればそうである。しかし、大中国の首都で、間もなくオリンピックを迎える北京でも、都市化に耐えきれないなかでの、あの汚れた空気である。ホーチミンでもハノイでも空気はすさまじく汚れていた。何よりも現地の人々が、女性を中心にマスクで呼吸気管を保護している。
日本でも、東京のような都市はゆっくりと拡大している。しかし途上国の都市の膨張は常軌を逸する。中国も、今は8億5000万人と言われる農民の都市への移住を進める政策だと伝えられる。農村には、職も収入もないからだ。しかし、重慶や北京の大気を見た私のような人間には、これらの都市に、さらに人口を吸収する力があるのだろうか、と心配になる。
去年発行されたこのレポートでは、2008年の世界人口は66億人と予測されていた。2008年が始まって6カ月。予想通りに人口が増えているのか、それとも想像を上回って増えているのか、筆者は知らない。しかし、33億の人口を抱えた世界の都市。その都市での人口増加の大部分は途上国で起きている。「それはどういう意味合いがあるのだろう」、と思いながら、ホーチミンやハノイの街を歩いたり、車で移動していた。
そういえば、昨年の9月に行ったモンゴルでは、200万強の人口の半分は首都のウランバートルに集まっていた。中国の13億の人口の半分が都市に住むとなれば、北京、上海、瀋陽、成都などなどの都市が6億5000万の人口を抱えることになる。
世界を覆う、特に途上国での都市化の波。「果たして、途上国の都市は、順調に人口を吸収できるのだろうか」と、真剣に心配になった。
伊藤 洋一 氏 (いとう よういち)
1950年長野県生まれ。現在、住信基礎研究所主席研究員。金融市場からマクロ経済、特にデジタル経済を専門とする。筆者HPは http://www.ycaster.com/
幻冬舎の月刊誌『ゲーテ』、共同通信社、『日経ビジネス』などに書評、エッセイ、評論などを定期寄稿。著書に最新刊として『ITとカースト:インド・成長の秘密と苦悩』(日本経済新聞出版社)、『カウンターから日本が見える』(新潮新書2006年)。その他『上品で美しい国家』(ビジネス社 2006年)、『スピードの経済』(日本経済新聞社 1997年)、『ビッグバン時代のネット活用術』(東洋経済新報社 1998年)、『グリーンスパンは神様か』(TBSブリタニカ 2001年)。訳書に『グリーンスパンの魔術』(日本経済新聞社 2000年)『欧州の挑戦』(時事通信社 1992年)など。
現在出演中の番組は、テレビ朝日「やじうまプラス×2」(毎週木曜日朝6時)、関西テレビ「ニュース・アンカー」(毎週火曜日、番組は午後5時から)、テレビ東京「ワールド・ビジネス・サテライト」(土曜日、月1回程度)、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ」(毎週金曜日朝7時台)、ラジオNIKKEIの「Roundup World Now」、「Asia today」、「マーケット・トレンド」など。
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松本龍・環境大臣(11/02/10) NEW | ![]() |
環境省 地球環境審議官 南川秀樹氏(10/09/16) |
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経済産業省 大臣官房審議官 有馬純氏(10/08/16) |
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ピュー気候変動センター 国際戦略部長 エリオット・ディリンジャー氏(10/03/25) |
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経済産業副大臣 増子輝彦氏(10/01/25) |
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ブレークスルー研究所 マイケル・シェレンバーガー所長 テッド・ノードハウス会長(09/12/21) |


そのインパクトに備えよ
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