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国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。地球温暖化問題における2013年以降の世界の方向を決める重要な会議であり、大排出国・米中の動向や途上国に対する支援システム構築など、注目すべき点は多かった。今回の交渉結果をどのように読み、今後日本はどの方向に進むべきかを提言する。

コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

第二世代のバイオ燃料にかかる
「食」と「エネルギー」の期待

2008年6月12日(木)公開
2種類の非常に高い“税金”

 潘基文国連事務総長の呼びかけで、急遽開かれたローマでの食糧サミット。筆者が一番関心を持ったのは、日本の福田康夫首相が提案した「第二世代のバイオ燃料」である。

 とにかく事態は急を要していた。何せ昨年から、30カ国もの途上国で食糧を求める暴動が起きているのである。ハイチでは今も混乱が続いているが、首相が更迭された。カメルーンでも暴動が起きたし、日本の近くでは、フィリピンで米騒動が続いている。中国でも温家宝首相が北京の貧しい家庭を訪れて、食料品価格の抑制を約束せざるを得ない事態になっている。

 つまり、今の世界的な食料品価格の上昇は、中国などを含めた途上国にとっては国全体の政治を揺さぶる事態になっているのだ。さらに、食料品価格の大幅で目に見える上昇は、先進国でもエンゲル係数の比較的高い層への直接的な打撃となっている。世界各国から首脳が集まったのには、このような背景がある。

 全体を俯瞰するならば、今の世界は、つい2年前には想像さえしなかった2種類の非常に高い“税金”を支払わされているようなものだ。すべての消費国と消費者がその負担を背負っている。その二つとは

 「食糧・食料品税」
 「原油・ガソリン税」

 どちらも、人間が生きていくには絶対に欠かせないものだ。しかも、この恐ろしい税が、まだどのくらい引き上げられるのかわからないとくる。貧しい国々、貧しい人々への打撃がことさら大きい。国連事務総長が動いたのは当然だろう。
 

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