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国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が閉幕した。地球温暖化問題における2013年以降の世界の方向を決める重要な会議であり、大排出国・米中の動向や途上国に対する支援システム構築など、注目すべき点は多かった。今回の交渉結果をどのように読み、今後日本はどの方向に進むべきかを提言する。

コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

中国、インドとも100位以下
環境ランキングの意味すること

2008年5月15日(木)公開
ダボス会議で公表された環境のモノサシ

 ここまで、ずっと途上国全体を視座に置きながら中国とインドを中心に書いてきて、「では、いったいこの2カ国は、環境に関する国際的なランキングでは何位に位置するのだろうか」と疑問が湧いてきた。日本や欧州より上であることはないだろう、ということは察しがつく。この2カ国には頻繁に行っているが、空気ひとつとっても、日本の方が、かなり綺麗になった。空き地も綺麗だ。煙突も少ない。

 しかし、思ったよりランキングが上だったらどうだろうか。例えば米国より上だったりしたら。中国やインドは、こんな問題を抱えていると書いてきた私が狼少年になってしまう。そんな筈はないだろうが、何か客観的な指標はないだろうかと、ネットや英文雑誌を探していたのである。

 よいものが一つ見つかった。それはエール大学環境法政策センターとコロンビア大学国際地球科学情報センターが共同で作成した「環境パフォーマンス指数2008」で、149カ国・地域の「エコ度」を徹底分析している。この「エコ度」の基準については、後で説明するが、この指数はスイスの保養地で毎年開かれる世界経済フォーラムの非常に重要かつ有名なダボス会議でも公表されたという。作成に当たった研究機関の所属する大学名を見ても、結果が発表された場所を考えても、信頼してもよい統計だろう。

 この指数は、まず、
 「環境衛生」
 「生態系の活性度」
の二つの大枠を設け、その基準を、「環境衛生」については「(当該国において)環境が人間の健康に及ぼす負荷の低さへの評価」(当然、負荷の低い方がよい)とし、「生態系の活性度」については「適切な天然資源管理と生態系の活力維持への評価」とした。それぞれに100点満点が与えられ、最後の順位付けに使われる「総合点」は、その二つの合計を2で割ったものとした。つまり100点に近い方が、その国の環境パフォーマンスが高いということである。

 実は、「環境衛生」「生態系の活性度」とも、さらにその下がサブカテゴリーに分かれていて、それぞれに得点が与えられる。例えば「環境衛生」では、「疾病を招く環境リスクの低さ」「水が招く環境リスクの低さ」「大気が招く環境リスクの低さ」などとなっている。「生態系の活性度」のサブカテゴリーには、「大気関連のリスクの低さ」「水関連のリスクの低さ」「種の多様性・生息地環境」「天然資源の生産力」「気候変動」などがある。
 

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