異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

矛盾抱えるCDM
「空からお金が降ってくる」

2007年12月27日(木)公開
低質の石炭に頼る中国の現状

 2007年が暮れようとしている。新しい年が始まったと言ってもよい時期だが、振り返ってみると、環境問題を考えるうえで2007年は非常に大きな変化が起きた年だった。それは、2007年に、中国の二酸化炭素(CO2)排出量が確実に世界最大になった、と見られることだ。

 この予測を出したのは、国際エネルギー機関(IEA)2007年版の年報である。『世界のエネルギー展望』と名付けられた報告書によれば、2007年に中国は米国を抜き、世界最大のCO2排出国になった。

 実はそれ以前にも、オランダの政府系環境機関MNPが、「中国は2006年に、すでに62億tのCO2を排出。米国の58億tを8%上回った」と発表していた。この機関によれば、2005年は米国の排出量が中国より2%多かったが、2006年は逆転したという。しかし、IEAまで「中国が世界最大のCO2排出国」と認めたことは、その世界的権威から言っても重要である。中国も否定しがたい事実となったのだ。つまり、国として世界で一番CO2を排出しているのは、今や、日本にとっての隣国・中国なのだ。五島列島で光化学スモッグが発生するのも、こうした中国の急成長の影響だろう。

 IEAによると、中国のCO2排出量増大は、何よりも石炭を使った発電量の増加傾向に原因がある。中国の2006年の発電量は前年比13.5%増の2兆8344億kW時に達したが、問題はその中味。電源構成から見ると、火力発電(83.2%)、水力発電(14.7%)、原子力発電(1.9%)となっているという。中国の火力発電のほとんどは、CO2排出量の多い石炭。それも、質の悪い石炭であり、この構成が短期間に変わることは期待できない。直近の数字で11.5%という中国の高度経済成長が続く限り、発電量も増大する。
 

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