異常気象や海面上昇、氷河の崩壊――。温暖化による地球規模での異変が経済や社会を脅かし始めた。未曾有の危機を乗り越えるには、最先端の環境技術を十分に活用することが求められる。環境先進国・日本の新たな挑戦が始まっている。

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温暖化国際交渉、COP16の意義
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温暖化国際交渉、COP16の意義
昨年末、メキシコ・カンクンで国連気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)が開催された。国連の条約に先進国の数値目標が組み込まれるなどの成果を上げた一方で、「京都議定書延長問題」の議論が激しさを増し、「ポスト京都議定書」の答えは見つからないままだ。低炭素化を目指す世界における、COP16の意義を検証する。
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コラム

伊藤洋一の『BRICsの衝撃』

「爆発的発展」と「貧困」の共存=インド

2007年10月4日(木)公開
日本は蜃気楼のなかにインドを見てきた

 引き続き、自分の目で見たこと、現地で聞いたことを中心に書く。中国やモンゴルが続いたので、しばらくインドを。

 この人口10億人を超える国には、去年まで合計3回行った。最初は2004年の正月で、私にとって最初のインドへの旅。最初なので観光もしたが、主目的ではなかった。中国を接近追尾して経済成長しているインドの現状、抱える問題点、成長のポテンシャル、投資チャンスなどを見るのが目的だった。

 次が2005年の年末から2006年の年始にかけて。この時は正月をインドで迎えた。ムンバイ(ボンベイ)の芸能界からダンサーを迎えてのホテルの年越しが新鮮な思い出だが、2004年の最初のインド訪問で「この国は定点・定期観察の必要あり」と判断したことが足を向けさせた。最も直近のインドへの旅は2006年の6月。NHKのBSの代表的番組である「地球特派員」の特派員として10日ほど。前2回の訪問では見られなかった、農村地帯や中小都市でのインドの教育の実態を探った。番組で行くことのメリットは、個人ベースではなかなか行けないところに行けることだ。

 インドに行くたびに強くした思いは、インドは「幻の遠方の国」などではなく、実にリアルに成長と貧困が混在し、喧噪と静けさが同居し、そして一定のインターバルを置いて必ず大きなテロが発生する国だということだ。

 日本には古代からインドの情報は入ってきていた。しかし、日本人が接したインド情報は、つい最近まで間接的な、人伝のものだった。つい最近まで、日本人にとってインドは、言ってみれば遠くから蜃気楼のなかに見ているような国だった。事実、インドでは数多くの宗教が生まれ、悟りを開いた人々の話が伝わった。日本人とは違った環境の国、という意識が最初から強い。

 椎名誠の『わしもインドで考えた』という本の表題に現れているように、「インドで考えると、別のアイデア、人生観が生まれる」という一種の神話が日本にはあったし、今もあるように思う。確かにインドほど、日本からかけ離れた文化を多様に持つ国は少ない。インドは、日本から来ると異質な国であり、多様な民族、多様な言葉、そして多様な習慣がある。日本人は、しばしばインドでは水にも、そして食べ物にもあたって体調を壊す。
 

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